フライパンひどいです
さてそろそろご飯作るか。
ベア:その前に直すものがあるっすよ!
ポニ:そろそろ改めようよ!
え?何のこと?
ポニ:フライパンだよ!こんなにひどいことに…
そうだった…
つい先延ばしに…
でもこのままではよくないから直そう!
長く愛するために選んだ鉄
家づくりをきっかけに
MS家は捨てない暮らしを始めた。
昔はテフロンのフライパンを使っていたけど
テフロンは寿命がありいつかはお別れとなる。
だから長く使えるものをと
数年前鉄のフライパンを使い始めた。
鉄のフライパンって意外と値段抑えめのもあり
大きさによってはMS家のように一つ2,000円前後のも。
(↓今は少し仕様が変わってるみたい)
[turk/ターク]鉄製フライパン 28cm ロースト用深型タイプ
使い比べてないからわからないけど
2,000円でも充分使える。
ただし初期の手入れで失敗。
その原因がメラミンスポンジだ。
気軽だが実は怖いメラミン
このブログでは何度かメラミンスポンジの
恐ろしさについて触れてきた。
メラミンスポンジは汚れが簡単に落ち
気軽に使えて便利なもの。
ただし思った以上に物を傷つける。
そう繰り返すのは
実体験によるからだ。
はい、このザマ。
ポニ:こんなに酷いことに!
そうなんだ。
使い方が不適切で
オムライスやカレー作ったら
くっついてしまったのね。
それでメラミン使って
こうなってしまった…
2年近くこの状態で使い続けた。
ここまでなると悲惨。
普通に使っても焦げ付くし
洗った後サビがでることもある。
使いにくいしサビで料理するのは抵抗がある…
そんな時先日うちにも遊びに来てくれた
ブロガーのがっちゃんがこんな記事を。
これで後回しにしていた手入れの
やる気に火がつく。
よしこれを直そう!
そして手入れを見直してみよう!
ワクワクさんがやりたそうにしてるから
彼にも手伝ってもらおう。
失敗例:バーナー炙りで
まずは失敗例から。
ネットを色々見ているとコンロやバーナーで
炙る方法を目にする。
フィールドチャッカー ST-450 ガスバーナー
焦げをヤスリで削り
バーナー炙って焼き入れという方法。
MS家のフライパンの焦げはメラミンで
割と落ちてるのでひとまず炙ってみた。
しばらく炙ってみるも…
変わらず…
何がまずかったのか?
・バーナーは意外と火力が弱く相当炙る必要あり・そもそも鉄フライパンへの理解が不十分だった
ということで勉強し直して
再チャレンジすることに。
酸化被膜と熱伝導の理解
そもそも鉄フライパンを適切に使うために
しなければならないことは何だろう?
①サビが出ないようにサビを作ること
②油返しをしてあげる
②油返しをしてあげる
①サビが出ないようサビ作る?
サビは酸素と結びついてできるものだけど
大きく分けてこれ。
・赤錆
・黒錆
赤錆は自然発生するもので
金属そのものをもろくする。
一方黒錆は自然発生するものでなく
強い熱などで人工的に発生させるもの。
そして黒錆が表面にできると
むしろ赤錆を抑えることができる。
だからサビを抑えるために
サビを作るということになる。
これが今回作る酸化被膜。
フライパンだけでなく水道管に行われる
処理の一つでもある。
②油返しをしてあげる
酸化被膜を作って錆が出にくくなっても
焦げ付いてそこから錆びることがある。
だからそもそも焦げ付かないための
工夫が必要となる。
それが油返し。
・多めの油を入れて全体になじませる・油ポットに戻す
鉄のフライパンは全く同じ厚さではないから
ちょっと温めたくらいでは熱は均一にはならない。
均一にならないとところどころ焦げる。
だからたっぷりの油で全体を温めて
温度をできるだけ均一にする必要がある。
ベア:なるほど!これじゃあ今までの使い方は間違ってるしバーナーだけじゃな直らないっす!
やっぱり物事の根本から理解しないと
ものは直すことができない。
では実践してみよう!
実践!鉄フライパンをIHで復活
①ヤスリで全部削る
100番前後のヤスリ→240番ヤスリ
で一旦全部オフにする。
こんな感じ。
②洗う
ここではメラミンを思いっきり使う。
クレンザーをつけてゴシゴシして
削りカスや黒い物体を完全にオフ。
③酸化被膜を作る
IHを最大にして思いっきり焼く。
MS家の場合最大3kw。
少しずつ煙が出てくるから
位置を変えながら焼いていく。
すると虹色がかった黒い被膜ができてくる。
もうこの状態で全然色が違う!
④油をなじませる
均一な色になったら油を入れて5分ほど温め
ポットに戻す作業をする。
⑤拭き取り
⑥くず野菜を炒める
フライパンには「酸化被膜」が作られたけど
もう一つ膜を作る必要がある。
それが「樹脂層」
樹脂層はフライパンを使った時に使う油
が重ねって作られていくもの。
だからくず野菜を炒めると少しだけ
この樹脂層ができて整えられる。
できた!!
美しい!!
ビフォーから見ていくと全然違う。
今回は裏は綺麗だからヤスリがけしなかったけど
熱して油をなじませるだけで裏も美しい。
でもここからが大事。
実際に使って大丈夫か?
そしてお手入れをちゃんとできるのか?
オムライス弁当と作り置きをやっていこう。
使う前と使った後の始末
①油返しする
②調理する
卵がくっつかない!!感動!
問題はチキンライス。
やはりケチャップだから少しくっついた。
そして作り置きのテリヤキチキンもがっつり。
③重曹掃除→空焚き→油塗り
重曹は熱を入れると反応が始まるので温かい状態で。
重曹によって匂いも取れる。
記事▶︎ナチュラル系洗剤の使い分け
さてどうなったのか?
やったあああ!!綺麗なまま!!
ちなみにオムライス弁当はシリコンラップに入れ
ひっくり返すと見た目もいい感じになる。
まとめ
今回学んだこと
・鉄フライパンやサビの特性を知ると長持ちに繋がる
・メラミンは再生以外には使わない
・IHでも鉄フライパン再生は可能
注意点
・IHによってはうまくいかない可能性もある
・環境によっては火災報知器が鳴りできない可能性あり
・食器用洗剤の使用は諸説あるのでご自身で判断を
・油返しは1ヶ月くらいは行うと油が馴染む
育てる楽しみができた
というわけでMS家のフライパンが
復活することに成功した。
ただこれで終わりというわけでなく
使っていくうちにまた劣化していく。
それは道具だから当たり前だ。
けれど鉄のフライパンは
テフロンのそれとは違う。
再生する可能性があり
使いこみ育てる楽しみがある。
これからこの子と付き合っていくのが
ますます楽しみになった。