今回はゴロ子が椅子さんを直すよ
みなさんこんにちは!
北欧ミッドセンチュリーなMS家に住む
椅子オタクのゴロ子だよ。
「いじってあそぼ」コーナー担当
ウキウキさん(夫氏)の助手。
普段は嫁氏とかmashleyって
呼ばれているけど助手の時はゴロ子。
DIYオタのウキウキさんは
自宅庭の小屋作りでは収まらず
車を売却し空き家付き山林を購入。
■週末山暮らしのお話はこちらから
空き家をリノベし、絶賛山を開墾中。
前回はウキウキさんと一緒に
キッチンを塗装。
■前回の話
畑の方も順調。
この前植えたニンニクは芽を出し
イチゴは元気になってきた。
■数週間前に作ったミニ畑
ていうか、ゴロ子!
粉じんマスク on お面!
なんでそんな怪しい格好を?!
粉じんマスク on お面!
なんでそんな怪しい格好を?!
それはね…
椅子さんを直すため!
え?椅子さん直すのに
粉じんマスクいるの?!なぜ?
粉じんマスクいるの?!なぜ?
ウレタンを剥がして
大リペアをするからだよ。
ボロボロの生地とウレタンを剥がし
FRPの美しさを復活させよう!
ハーマンミラー社日本製のシェルチェア
椅子好きのMS家には
現在26脚の椅子がある。
(実はあと1脚増えたけど…)
椅子は人に最も近い家具であり
個性があるから楽しい。
そしてヴィンテージは
歴史があるから面白い。
イームズチェアと呼ばれるシェルチェアは
現在様々なタイプがある。
いわゆる正規品と呼ばれるのは
米国のハーマンミラー社製のもの。
ただしこの子の製造は日本。
イームズチェアの歴史は面白い。
50年台に市販化され
当時はアメリカで製造されていた。
でも86年〜90年代頃までは
日本のモダンファニチャーが製造。
アメリカのものより座面が低いため
日本人が座りやすい椅子だった。
一時期アメリカで製造中止になっても
日本にはアメリカのものが入ってきて
日本で脚だけ付け替えて販売。
長く続く日本のイームズチェア人気は
こういう背景も関係しているのかも。
日本の巨匠デザイナーも
イームズさんに影響受けてるしね。
■あの柳宗理も
O・TA・KU!
日本製の中でファブリックをまとうのが
うちのイームズチェアさん。
FRP(繊維強化プラスチック)
の上にファブリックが張られている。
貫禄があるので
愛称はキャプテン。
自宅ダイニングで使い
書斎に移動し
最後はゴロ子の
ワークスペースに。
ただこれがアカンかった…
仕事中いろんな体勢をとるから
ビリっとファブリックが破ける。
古いからじゃない?
買った時だいぶ古い匂いがして
サビとるのも大変だったよね。
買った時だいぶ古い匂いがして
サビとるのも大変だったよね。
うん、それもあるよね。
■当時のリペア
最初はプロに張替えを
頼もうかと思っていた。
だけどイームズ専門のプロに頼むと
かなりの金額になる…
そこでゴロ子は思い立つ。
いっそのこと
ファブリック剥がそう。
だってファブリックの下は
美しいFRPだから。
それじゃあ
直して
使おう!
椅子さんの大リペア
今回のリペア工程はこう。
ファブリックを剥がす↓ウレタンを溶かして剥がす↓磨く
そのために使う道具はこれ。
・うすめ液(シンナー)・ヘラ
・カッター・マルチツール(サンダーとして)・車のワックス
うすめ液?!車のワックス?!
なんで?!
なんで?!
うすめ液はウレタンを剥がすのに使う。
車のワックスは削ってザラザラになった
キャプテンをピカピカに磨くのに使うよ。
あ、でも待って!
ワックス持ってくるの忘れた…
おい!
まあ磨くのは今度にしよう。
というわけでやっていくよ。
①ファブリックを剥がす
まずは縁の切れ込みを見つけて
引っ張ったらカッターで破く。
引っ張っていくと取れていく。
こんな感じ。
古くなった布が
劣化してこびりついている…
古くなったウレタンが
粉になって舞ってる!
粉になって舞ってる!
だから粉じんマスク必須!
②ヘラでウレタンを剥がす
シンナーを使う前に
へらで大方のウレタンを剥がす。
ウレタンが崩壊して
面白いほどとれる。
こんなの新しいウレタンじゃ
絶対できないこと。
大体とれたけど…
あれ?下地、茶色…?
FRPは白いはず…
ん?
あ!横から見ると
FRPに接着剤が
こびりついている!
なるほど…
これはシンナー使っても
結構大変かも…
③シンナーで溶かす
ヘラで落とせる部分を落としたら
今度はシンナーでこびりつきを溶かす。
かけて少し置くと溶けてくる。
するとヘラで優しくこすっても
剥がしやすくなる。
だけど結構ボロボロとれて
これは時間かかるわ…
ひたすら頑張るべし。
端っこの綺麗なFRPが
見えてきた!頑張れ!
よしよし。
いい感じだ。
④残りを削って仕上げる
残った部分はマルチツールで
軽く削って仕上げていこう。
マルチツールは
ちょっと使いに便利な電動工具。
なんで240番なの?
80番や120番だと強すぎて
傷つくから。
本当は400番とか800番で
仕上げたいけど持ってくるの忘れた…
ウィーンとやると
こんなふうに取れていく。
はい、綺麗。
ちょっと残ってるけど
これ以上やったら薄くなるから
適当なところでやめておく。
あとは掃除機かけて
拭いておこう。
ワックスも忘れたので
磨きはまた今度。
ひとまずダイニングに鎮座
完成!
ミッドセンチュリーな
ダイニングに似合いすぎる…
は、鼻血が…
これが
こうなった。
白だとまた印象が違っていい。
光に当たるとスノーフレークと呼ばれる
グラスファイバーがキラキラ光る。
ああ、なんてきれいなんだろう…
ウキウキさん座ってみる!
ちょっ!一番のり!
すごく…いい…
でしょでしょ。
人間工学に基づいて作られているから
ファブリックなしでも座り心地がいい。
ひとまずここに置いて
反対側の壁にデスクを作ったら
そこに設置しよう。
ヴィンテージイームズは直すのも楽しい
今は安いイームズ風椅子が
世の中に溢れている。
だけどFRPのイームズは
やっぱり一味違う。
古くなっても
座り心地のよさは変わらない。
そしてFRPだと直して蘇らせる
楽しみがある。
新しく蘇りつつ
古さも兼ね備えた
うちのキャプテン。
これから山小屋で
どんどん活躍してもらおう。
そしてウキウキさんは
ロフトDIY頑張り中。
ずーっと壊すターンだったけど
やっと作るターンに行ける!
やっと作るターンに行ける!