北欧ミッドセンチュリーの家づくり

家具コンシェルジュ嫁氏の暮らしインテリア話

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機能的で全方位美しい北欧の目覚まし時計。アルネヤコブセンのテーブルクロック

お義母さんからのプレゼント

「ピンポーン!お届けものです!」

 

ベア「はーい!ハンコっすよ!」

ポニ「何が来たの?」 

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おお!これはお義母さんからの

誕生日プレゼントだ!

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毎年希望を聞いてプレゼントを

くださるんだよ。

 

代わりにMS家は食事にお連れするんだ。

 

ベア「これ何スカ?」

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アルネヤコブセンの

テーブルクロック。

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機能的でどこからみて美しく見えるよう

設計された目覚まし時計だよ。

 

ポニ「この時計ボタンが少ない!」

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その理由はあとでわかるよ…

 

 

ヤコブっちという人

アルネヤコブセンはデンマークの巨匠。

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ヤコブっちと勝手に呼んで慕う

嫁氏が大好きな建築家。 


彼のデザインした椅子が

MS家には3脚ある。

 

セブンチェア。

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アントチェア 。 

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あまりに好きすぎて

彼のためならどこでも行く。

 

大阪のヤコブっちのお孫さんが

関わったお店にも行った。 


さらにはデンマークまで行き

彼のホテルにも泊まった。 

 

彼の仕事の特徴はトータルデザイン。

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建物を作ったらそこで使うものを

フォークから椅子までデザインする。

 

照明もそうだし

 

ウォールランプ AJ ウォール 60TH カラールイスポールセン正規販売店

 

文字までデザイン。

 

Architect Letters アーキテクト レターズ 

 

ヤコブっちのテーブルクロックも

その一つだ。

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時計作って!

1930年代のこと。

 

若きヤコブっちはある会社の取締役に

こう依頼された。

 

「うちに合う時計作ってくれないかな?」

 

当時30代のヤコブっち。

 

工業製品のデザインは初めてだったが

チャレンジ!と思い引き受けた。

 

そこでできたのがこの時計だった。

 

ROMAN TABLE CLOCK ローマン テーブルクロック 

 

その後見本市でも発表されたが

戦争の影響ですぐに販売終了。

 

美術館に寄贈され幻の時計となる。

 

ただこのデザインをきっかけに

彼は住宅以外のデザインを始める。

 

そういう意味で重要な時計だ。

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現代に蘇るヤコブっち時計

時を経て現代。

 

デンマークでローゼンダール という

メーカーが設立された。

Rosendahl.com

 

この会社は名デザインを版権を得て

復刻している会社。

 

カイボイスンのお猿さんも生産している。

 

カイボイスン デンマーク 

 

彼らはヤコブっちの時計に目をつけた。

 

「これはぜひ復刻させよう」

 

かくしてプロジェクトチームが組まれ

復刻が始まる。

 

でも簡単にはいかなかった。

 数が少なくサンプルが取れない。

 

 「素晴らしいデザインだから忠実に再現したい」

「その上で現代の生活に合うものにしたい」

 

そこで博物館から現物を入手し

時間をかけて研究開発。

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ヤコブっちの事務所にいた人も連れてくる。

 

製造過程で少しでも引っかかると

工場に躊躇せず突き返した。

 

それを何度も何度も繰り返しやっと復刻。

 

できたのがヤコブっち時計シリーズ。

 

基本は忠実に再現しているけど

文字盤には彼の様々なデザインを使用。

 

国立銀行で使われていたデザインの

バンカーズ。

 

ARNE JACOBSEN / アルネ・ヤコブセンBANKERS

 

市庁舎のために考えたデザインを使った

シティホール。

 

CITY HALL TABLE CLOCK シティホール 

 

ヤコブっちの字体や色を研究し

様々なバージョンが作られた。

 

そしてステーション。

 

ローゼンダール ROSENDAHL ステーション STATION 限定 

 

これは形だけでなく色にまで

こだわりを感じる時計だ。

  

見た目の半端ないこだわり

①ヤコブっちの色 

ステーションタイプは色がいくつかある。

 

テーブルクロック ステーション 43676 バーガンディ

 

色もこだわり抜かれて選ばれた。

 

この緑はヤコブセングリーン

言われる特別な色。 

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緑というと一見部屋に合わせるのが

難しく思われるかもしれない。

 

けれどこのグリーンは深みがあり

 ゴールドパーツとの組み合わせは品がある。 

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ヤコブっちは自分で選んだ色にこう言っていたそう。

「どの部屋でもナチュラルにマッチする色だ」

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②存在感あるツートーンの針

この時計針まで美しい。

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ゴールドとブラックの贅沢な2色使い。

 

普通針の形にこだわっても色まで

変えるのはなかなかない。 


③ボタンは?全方位美しい

ベア「電池入れとかボタンはどこっすか?」

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なんと全てカバーに隠れている!

 

裏をくるっと回して開けると…

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ボタンと電池入れが登場。

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電池を入れ時間を合わせたら

カバーをする。

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すると全方位どこから見ても美しい。

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ポニ「何でここまでするの?!」

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予想だけど嫁氏の考えを話すね。

 

本来この時計ってテーブルや

デスクに置くためのもの。

 

日本ではデスクというと壁づけも少なくない。

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でも海外では部屋の中央に向けて

置くこともある。

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(これは日本だけど設計はフランクロイドライト)

 

実際全方位見ても大丈夫なデスクも

北欧ヴィンテージにはたくさんある。

 

例えばこちらは北欧「風」だけど

実際デンマークの家具にはこんなのがある。

 

CHLOROSクロロス Foundation バックシェルフデスク

 

そして裏が棚になって見えてもOK。

 

【両袖デスク レセプションデスク 

 

 

さらに時計のデザインを依頼したのは

お偉いさん

 

ベア「なおさらデスクは対面で使う!」

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つまりデスクを対面で使った時

時計も後ろから見て美しい必要があるよね。

 

やっぱりヤコブっちって細部まで

考えてるなあって思うよ。

 

じゃあ次に機能面を見てみよう。

 

生活を考えた機能美

①電池が2つの理由

 ベア「普通時計は電池1つっすよね?2つ?」

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これライトアップするんだ。

 

手をかざすだけでほら。

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だから夜中に時間を見たい時も使える。

 

②聞き惚れる音を手でさっと

この時計はアラーム音も美しい。

 

実際に聞いてみてほしい。

↓クリックで再生(音出ます) 

 

クラシカルで心地いい音。

 

しかも

アラームは上に手をかざすだけで

止まりそのままスヌーズに。

 

完全に止めたい時は

後ろのボタンをポチッと。

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この辺も現代の技術を使い

使い勝手がよく考えられている。

 

デメリット
ポニ「使うほどすごい時計ってわかるけど
デメリットは?」

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アラーム設定時間を気軽に
変えにくいこと。
 
カバーを外す時はくるっと回すんだけど
ちょっと外しにくいんだ。
 
直す時もちゃんと溝に入れないと
綺麗にはまらない。

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だから起きる時間が変わる人には
ちょっと面倒かもしれないね。
 
全方位美しいデザインゆえだね…
 
デザイン=2つのバランス
ベア「確かにデメリットはあるけど
よく考えられてるっすね!」

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彼は
「実用的で機能的なら
その物は同時に美しいものだ」
と言ってたくらいだからね。
 
デンマークのデザインはそもそも
デザイン=機能と見た目両方
っていう考えなんだ。
↓デンマークのデザインの仕方 

 

だからって
完璧な機能完璧な見た目
という意味ではない。
 
だって使う人によって使いにくさって
違うでしょ?
 
つまり見た目と機能のバランス
取れるように考えられている。

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だからこそ復刻したローゼンダール さんは
忠実さと現代に合わせた機能の両方を大事にした。
 
70年以上もの時を超えて今も愛されるのは
この時計にそんなバランスがあるからだと思う。
 
ポニ「バランス?
嫁氏最近生活のバランス悪いよね!」

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え?
 
ベア「夜寝れないって言って前に
ベッドでスマホいじってたっす!」

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う!
 
それもあってスマホのベッド持ち込み禁止
のために目覚まし時計お願いしたんだよ。
 
ヤコブっちのおかげで
早寝早起きするようになった!
 
ポニ「でもこの前夜中に暗闇で時計を
ニヤニヤしながら見てるの見かけた…」

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そんなことばらさないで!