ベア「ああお腹すいた」
ポニ「今日のご飯は何?」
今日はシチューと残り物のパン。
ベア「あーうまかった」
ポニ「お腹いっぱい」
じゃあお茶でも飲みながら
リラックスタイムにしようか。
ベア「ん?これなんすか?マッチ?」
これ実はお香なんだ。
兵庫県で作ってるちょっと面白いお香。
使い方は簡単だけどお香だからコツがいる。
正しく使わないと折れちゃうからね。
箱から出し容器を用意。
今回はお香だけのタイプを買ったけど
マット付きも売っている。
お香はいつもフクロウさんを使うけど
今回は見やすくするために皿を使おう。
お香をもって45°の角度に当てる。
そしてこする。
火がついたら消さずに消えるのを待とう。
あとは容器に置く。
ポニ「いい香りがしてきた!」
いろんな種類があるけど今回のはティーツリー。
神戸マッチ【hibi(ひび)004 ティーテゥリー 専用マットなし】
ポニ「これ面白いね!どこで見つけてきたの?」
役場。
ベアポニ「は?」
以前揖保乃糸で有名な揖保郡太子町の役場に
椅子と建築を見に行った。
その時チラシが置いてある部屋で
hibiのパンフレットを見つけた。
最初はただのマッチと思っけど
パンフレットを読んでびっくり。
お香だった。
hibi ヒビ 10MINUTES AROMA レギュラーボックス 8本入
その時に知ったんだけど
MS家が住んでいる兵庫県は
マッチ製造が盛んらしい。
そのルーツは明治時代まで遡る。
古くから貿易が盛んだった神戸港に
ヨーロッパからマッチがやってくる。
すると日本でも作られるようになり
その品質の高さから逆に海外へ輸出。
その後マッチ製造が盛んになっていき
生まれたのが神戸マッチ株式会社。
昭和四年に創業し地場産業となる。
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でも時代は変わりだんだん
マッチは使われなくなっていく。
「マッチが主役でなくてもいい。
ただ、マッチのルーツを語り継ぐことができれば」
(パンフレットより)
そんな思いで時代に沿った商品開発に乗り出す。
そこで出会ったのが淡路島のお香だった。
同じ兵庫県にある淡路島は
国内の線香・お香の約7割を生産。
伝統的な2つの産業が手を組み
三年かけて生まれたのがhibiだった。
日々の暮らしで自由に香りを楽しんでほしい
という思いが込められたネーミング。
国内外でお香の代名詞となるべく
パッケージや香りをデザイン。
hibi ヒビ 10MINUTES AROMA ラージボックス 30本入
着実なブランディングを行なっていった。
その結果ネットだけでなく
今では国内100箇所以上の雑貨屋などで販売。
海外でも13カ国以上で展開。
パリのインテリア見本市
メゾン・エ・オブジェにも出店。
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自分が住んでいる県の伝統産業が
形を変え発展し活躍するのは嬉しい。
ベア「手軽に擦るだけでお香って面白いっす」
ポニ「でも値段は気軽じゃない…
もっと安いお香使えば?」
確かに安い値段ではない。
マットなしで8本入り700円前後。
hibi レギュラーボックス 白檀 和の香り 8本入り(専用マット付)
マット付きで800円前後。
お香 hibi(ひび) ティーツリー レギュラーボックス 8本入り
毎日ガンガンは使えないね。
でも物の値段には
ちゃんと理由がある。
この小さなお香を作るのに
費やした三年という月日。
高い技術を持つ職人さんたちの人件費。
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日本の感性を世界に発信するために考えられた
ロゴやパッケージにかかるコスト。
一つの商品ができるまでに
色んな人が関わり
時間もコストもかかる。
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家具だってそうだ。
一脚1万円の椅子と5万円の椅子は
使われる材料や手間が違う。
今は価格競争で安いものが溢れ
安いこと=正義のような流れもある。
でもある程度の機能や見た目を伴った
デザインを作る場合ある程度のお金はかかる。
あとは買う人がそこに
価値を見いだせるかどうか
そう嫁氏は思う。
このお香は安くは無いが
価値を考えると妥当だと個人的に思う。
MS家は決して富豪じゃないから
頻繁にこのお香は買えない。
でも使うときの楽しさや
特別感を味わうことができる。
単に匂い消しでお香をつけるのでなく
香りに身をまかせる10分間。
それってこのお香だからできること。
それに形を変えて伝統を紡ごうとする
地元の企業を応援したい。
メーカーや企業の商品を買うことは
その会社を応援することに繋がるから。
地元の伝統産業や歴史に思いを馳せながら
マッチを擦り香りを楽しむ時間は格別。
秋の夜長にちょっとした贅沢ができる
お香を見つけてしまった。