もう四月もう半ば。
今年はお花見に行けなかったので
玄関に桜を置いてみたよ!
ベア「玄関の和モダンマシマシ!」
ポニ「外から引っこ抜いてきたの?」
失敬な!
ちゃんと花屋さんで買ったんだよ!
やっぱりバタフライスツールと似合うね。
ナウガ親分「和モダン?
和風とは違うんだゾォ?」
ベア「和とモダンを合わせればいいんだ。
つまりこういうことだよ!」
ベアくんそれ違う!
和に洋をあわせりゃいいって
もんじゃないよ。それは和洋折衷。
和モダンは
日本の感覚を今の暮らしに合わせ
和も洋も調和させたものだと思うよ。
オタクが語る今更インテリア話第三弾。
第一弾
第二弾
今回は和モダンのお話。
和モダンっていろんな捉え方がある。
「日本らしさと西洋を合わせた」とか
「和も洋も感じる」とか。
テストに出る定義とかじゃないから
間違いとか正しいとかはない。
だけど単に和と洋のまぜまぜ
ではないと嫁氏は思っている。
だって「和」で「モダン」だから。
日本ならではの感覚やデザインを
現代の暮らしに調和させたもの。
嫁氏はそう考える。
なぜか?
「ジャパニーズモダン」を最初に
言い出した人がそう言っているから。
1950年代後半のジャパニーズモダンは
日本版「ミッドセンチュリーモダン」
ものづくりに熱い時代であり
現代の日本の暮らしにも繋がる。
モダン以前の家具や建築は
装飾がたくさん。
しかも産業革命で質は低下。
そこへものづくりの見直し運動
(アーツアンドクラフツ)が起こり広がる。
ウィリアム・モリス - クラシカルで美しいパターンとデザイン-
ドイツでは機能性を大事にし
皆がいいものを使えるようにとバウハウス
北欧では機械を取り入れつつ
機能的でいいものを生み出す流れ。
アメリカではミッドセンチュリー期に
そのモダンなものを大量生産可能に。
そういう世界の流れが今にも通じる
「モダン」を作りだした。
シンプルで使いやすく
機能性の上に成り立つデザイン。
その流れは戦後の日本にやってくる。
いい家具を買える値段で
提供する必要もあった。
西洋化していく日本の家に
合わせた家具が必要だった。
また戦争で負けたけれど
日本の産業は立ち上がるぞ
という気持ちもあっただろう。
この時期に世界で通用する
名作家具が生まれ巨匠が活躍する。
①アイアムソーリー柳宗理
MS家のバタフライスツールを
デザインしたソーリーこと柳宗理。
↓ソーリーについてはこちら
民藝運動の柳宗悦がお父さんで
面白い形かつ実用的なものを作った。
現在ではキッチツールも人気だ。
柳宗理 ( YANAGI SORI ) キッチンナイフ 18cm【 アドキッチン 】
手作業から始めるデザイン手法で
人が使っていて五感的に心地いいものを生み出した。
いいなと思ったものは
学んで取り入れる。
イームズの成型合板の技術を取り入れた
バタフライスツール。
イームズチェアのFRPに魅了されて
作ったエレファントスツール。
※現行品はポリプロピレン
【Vitra】Elephant Stool エレファントスツールヴィトラ
アメリカの視察で勉強し
歩道橋や高速道路の防音壁もデザイン。
そのデザインは国内外で高く評価され
MoMAやルーブルに永久保存された。
ただ評価されても美術品ではなく
あくまで「使う道具」。
彼のデザインは「用の美」
だから今でも人気が高い。
②ヤクルトの人 剣持勇
ヤクルトやジョアの容器って
実はデザイナーものってご存知ですか?
そのデザイナーはジャパニーズモダンの
言い出しっぺでもある剣持勇。
↓詳しくはこちら
ホテルニュージャパンのために
デザインした椅子が日本の家具と
して初めてMoMAに永久収納。
ただ一方でみんなが使える
量産家具もデザイン。
その陰にはこれまたイームズさん。
(イームズ夫妻と剣持さん)
「アメリカなりのモダンを作ろう」
とするイームズの開拓魂に惚れたとか。
「んじゃ日本なりのモダンにしよう」
としたのがジャパニーズモダン。
彼のスタッキングスツールは
今もなお愛されるロングセラー。
それは狭い日本の家でもコンパクトに
かつ心地よく使えるという暮らしを
考慮したものだったからだ。
③ラタンよ甦れ!渡辺力
今では当たり前に家具に使われる
ラタン。
戦前は「夏だけのもの」と
思われていた。
戦後ハワイなどで暮らしていた
米軍がラタンの家具を持ち込む。
「ラタンは年中使っていい」
そんな認識が日本に生まれる。
それを生かして作られたのが
この鳥居の形のトリイスツール。
デザインは和モダンデザインの
パイオニア渡辺力。
いいものを買える値段で作りたい
という思いでトリイスツールを生み出した。
イタリアの国際デザイン賞で
金賞を受賞。
彼は日本に「デザイン」という言葉が
生まれる前からデザインを考えていた。
それを101才で亡くなるまで
続けた。
人気のリキクロックは83才の時のデザイン。
LEMNOS(レムノス) / Riki clock(リキクロック)
もっと他にもいるけど
こういう人たちが日本の
デザインのために尽力した。
だからモダンなデザインが当たり前になり
ニトリなどでもモダンを身近に買える。
海外の技術を取り入れ
視察に行き
数年かけて1つのものをデザイン。
他国から学びいいところを取り入れ
発展させる精神で研究。
それを高い技術力で
製品化していく。
ではそういうものを取り入れたら
何が生まれるだろう?
それは
使いやすさ暮らしやすさ。
バタフライスツールは世界で
愛されいろんなインテリアにマッチ。
スタッキングスツールは狭い家でも
快適さと美しさをもたらす。
和モダンの家具やインテリアが
与えてくれるのは調和。
ただ和と洋を混ぜるのでなく
モダンの要素が含まれたデザインが
和と洋両者の仲をとりもつ。
MS家に和室はないけどこの子は
どこにおいてもしっくりくる。
西欧化しても日本で生活するなら
日本らしさが生活にはある。
北欧インテリアなダイニングでも
坦々春雨を食べるには箸が必要だしね。
そんな時インテリアの邪魔をせず
仲を取り持ってくれるのがモダン。
シンプルで機能美に溢れ
誰とでも仲良くできる。
とりわけジャパニーズモダンは
日本の素材ならではの
独特の個性や職人技がある。
令和の時代は
「一人一人が咲き誇る時代」
になってほしいそうだ。
そうなるかどうかはわからないけど
和モダンの家具たちは
北欧テイストだけでなく
ミッドセンチュリーだけでなく
互いを調和させながら
個性的な空間を作ってくれる。
それが和モダンのよさ。
部屋全体だけでなく一部でも
取り入れて和の奥深さと機能性
を同時に感じてみませんか。
ちなみにこんな風に日常で
使う工業製品のデザインを
インダストリアルデザイン
と呼ぶことがあります。
ベア「インダストリアルデザイン?
インダストリアルインテリアとは
違うんっすか?」
それはまた来週のお話。
あと今回も具体的なコーディネートが
書けなかったのでまたそれも今度。
↓続き:第四弾インダストリアルはこちら
和モダンな家具もいいじゃない
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畳の部屋時々いいなと思う。
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