ベア「姐さん
まだ作業するの…?」
ポニ「前回床もテーブルも
綺麗になったじゃない…」
どうしても木になる…
いや気になることがあるんだ。
あの木の棚の組み合わせ…
MS家には木材がいろいろ。
チーク材の北欧家具
オークの床
パインの床や棚
ウェグナーのデイベッドはビーチ材
マホガニーのライティングビューロー
木がいっぱいの空間は
ほっとするし温かみがある。
色も様々で
同じパイン材でも
客間1はウォルナット色
客間2は赤みがかった色
色にもこだわりを持って
コーディネートしたので
どこもお気に入り。
青黄色グレーの空間
モノトーンの空間
などなど。
全部お気に入りなので
家づくりでの
後悔はありません。
でも一つだけ気になることが…
それがこの棚。
嫁氏の書斎のディスプレイ棚。
パイン材のウォルナット塗装で
大工さんが作ってくれたお気に入り。
ディスプレイも楽しめるし
最近は本棚収納も見直した。
カラフルなミッドセンチュリーに
彩られた6畳のプライベート空間で
全方位好きなものだから篭れる。
だけどこの棚の色…
気になる…
ポニ「何が気に入らないの?
いい色じゃない」
色そのものは大好きだ。
問題は組み合わせ。
つまり選んだ自分に
問題がある。
木の色や木目の組み合わせも
大事なんだよ。
「木」と一口に言っても
みんな顔が違う。
オークは色が薄いけど
木目に個性ある肌美人。
まるで彫りの深い美人さん。
パインは節が独特でまるで
顔が濃い南国イケメン兄さん。
チークは木目はシンプルだけど
木目の色も木の色も濃い
育ちのいいお嬢様。
個性があるから
相性がある。
そしてその相性には
割合がとっても大事。
例えばこのお部屋。
MS家を掲載していただいた
雑誌の他のお部屋。
いろんな木があるけど
すごくバランスがいい。
それは
メインの木
サブの木
がはっきりしている。
サブの木は割合が少なく
きちんと絞られている。
カラーコーディネートも
ベースカラー(75%)
アソートカラー(25%)
アクセントカラー(5%)
という綺麗に見える割合がある。
もちろんこれは
絶対じゃないけど
ある程度守ると綺麗に見える。
でも木の色もそうで
メインはメイン
サブはサブ
と色の割合をはっきりすると
綺麗に見えるんだ。
ここでMS家の問題の場所を
見てみよう。
ダイニング側を見ると
チーク×オークの
組み合わせは似合う。
どちらの木目がはっきりで
色が違うからお互いに程よく
個性を主張。
一方書斎側。
ウォルナット色パインの棚
×オークの床。
これも組み合わせとして
問題ない。
個性の激しい二人が
異なる色のでお互いに
負けることなく主張する。
問題は
3つが同時に見える時。
チークが強すぎて
パイン棚が
白くかすれて見える…
3種類の木を合わせること自体は
ダメなことじゃない。
その割合と色の
バランスが大切なんだ。
みんな主張が激しいのに
色がバラバラ。
それぞれで見るといいのに
空間の繋がりを忘れて
こうなってしまった。
折角大工さんは最高の仕事を
してくださったのに…
嫁氏が悪い…
でもそこはMS家!
ひるまない!
後悔してあーだこーだより
できることをしよう。
気になるなら
自分で変えてしまえばいい。
さあ塗るのだ!
というわけで今回は
書斎棚をチーク色に
近づけましょう。
ナウガ親分「なんでチークだぞォ?」
まず床の色を変えるのは大変。
リビングまで繋がってるからね。
それにチェストの色は
北欧家具らしさ
は大事にしたい。
リビングダイニングのテーマは
北欧ミッドセンチュリーだからね。
だから書斎の棚の色を
塗装するのが一番手軽だよね。
①下準備
まず棚を空っぽに。
そして
埃がないように掃除。
②オイルを塗る
壁が珪藻土だからしみないように
マステで目張り。
ウエスは穴が開いて
ボロボロのシャツを使うよ。
あとはワトコのチェリー色で
満遍なく塗る。
塗ってみるとこんな感じ。
③拭き取り
色が残らないようにしっかりと。
④再着色
木の性質上色が乗りにくいとこは
オイルステインで再着色。
半乾きの状態でふき取ると
程よく色がのる。
ちなみに上の棚
反対側の机や棚
同じ色だから同様に
オイル塗装。
⑤床材ヌリヌリ
着色を取れにくくし
過剰な水分から保護。
完成!
赤みがかってチークの色に
近づいた。
オイルを塗ったことで
手触りもすべすべ。
いい感じ。
この際なのでディスプレイも
見直し。より本棚らしく。
前は細々したものが
散り散りだったから
大小や高低差を意識し
よりまとまりを作ってみた。
反対側も同じようにバランスを
考えて見直し。
できあがりを比べてみてみると
オーク×チーク×パイン
同時に見ても違和感ない。
書斎のテーマはミッドセンチュリー
だからチークの色がやはり似合うね。
家づくりの初めから
色や木の組み合わせなんて
考えるの難しい。
でも「とりあえず」を置くよりは
「これとこれ似合うかな」って
意識するだけでも違うと思う。
お部屋を作るときに大事なのは
全体の調和。
いくら好きな椅子でも好きな木でも
組み合わせたときに
仲良くできるかはまた別。
家具屋さんで見本を見たり
雑誌やネットで例を見たり
ときにはプロに相談する。
そういう風にして
居心地いい空間のために
自分なりの努力も大事。
だって家具や家は
お金がかかること。
失敗したら辛い。
でも仮に失敗したと思っても
無垢のオイル塗装の木材なら
自分でリペアできる。
やり直しが効く。
気に入らない、こうすればよかった
と思うことはあるかもしれない。
でもそれを言っても
何も変わらない。
カバーする手段は
あるかもしれない。
もし家づくりで後悔を感じたら
諦めずにカバーする方法を
模索してみてください。
居心地いいお家で暮らすことは
幸せなことです。
MS家は住まう人皆さんが
幸せな暮らしができるよう
祈っています。