こちらの床。
どこかを直しました。
どこでしょう。
ポニ「これ?!」
ベア「いや、これ!」
はずれ!
光に当てると
よくわかるよ!
正解は…
ここ!
実は掃除していて
えぐれを発見!
ベア「早くない?!まだ3ヶ月でしょ」
ここは予算や部屋の雰囲気を考えて
無垢パイン材の床。
↓お部屋の詳細について
パイン材は温かみがあり柔らかいけど
傷や凹みがつきやすい。
↓パイン材の特徴
どんなに大事にしても
傷やはがれはつきもの。
無垢の場合はそれも味。
でも直すのもまた楽しい!
今回は無垢のえぐれをリペア!
傷だけならはヤスリや塗装でいい。
凹みならアイロン+濡れ雑巾。
でもえぐれの場合は
ちょっとやっかい。
何しろゴッソリそげてるから。
そげているのに気づいたら
まずやることは
そげた破片を探すこと。
破片があれば
貼り付けて塗って終わり。
でも見つからないことも。
そんなときMS家は素材によって
どちらかの方法。
・パテ埋め込み式(嫁氏命名)
・かさぶた式(嫁氏命名)
パテ埋め込み式は木の素材以外を
使って埋める方法。
↓パテと塗装で直したセブンチェア
パテは水分を含んでいるから
密度の高い木材のリペアに似合う。
どっちも目がぎゅっと詰まってるから。
チーク材とか
オーク材とか
一方パイン材はオークよりスカスカ
パテをすると目立つ…
そんなときはこの方法。
「かさぶた式(嫁氏命名)」
人間が怪我をしたとき自分の組織の
タンパク質や血小板で
かさぶたができていく。
同じようにアレとアレを使って
かさぶたを作って木材の肉体を再生!
ベア「今回使うのはこちら!」
〜材料〜
・サンドペーパー
(240番、400、600、800番)
・瞬間接着剤
・木片
・カッター
・オイルステイン
・ティッシュペーパー
じゃあまずかさぶたを作るよ!
①削り
まずは凹凸を減らす。
傷口が鋭利だから
緩やかにするのが目的。
削り過ぎないことと
傷口を広くし過ぎないよう注意!
サンドペーパーを使う時は
木の状態を見ながら!
目の粗いもの(数字の小さい番号)は
よく削れるから注意。
目の粗いものを使った後は
必ず目の細かいもので整えるよ。
ここでは400番(中くらい)
→600番→800番と使用。
削りで出た木くずはこの後
使うから捨てないように。
そしてクズが吹き飛ばないように
できるだけ鼻息を我慢!!
②木くずあつめ
①の木くずを集めて
傷部分にぎゅっと押し込む!
この木くずは人のかさぶたでいう
「タンパク質」の役割。
皮膚の再生に必要!
木くずは溢れ出るくらい
たっぷりと。
もし木くずが足りなければ
木材をやすりで削り出して作ろう。
ポニ「ちょっと押し込みすぎ!?」
いえいえ。
あとで瞬間接着剤を流すと凹むから
ちょっと飛び出してるくらいがいい。
③瞬間接着剤流し込み
接着剤を流し込み!
これはかさぶたでいう血小板。
この時注意が二つ。
・換気しながら行うこと
(化学反応でものすごい匂いが…)
・液だれに備えティッシュ
(他に付いたらすぐ拭き取りを!)
わりとすぐに固まります。
ポニ「カチカチ!」
④削り
飛び出ている無駄な部分の削り。
ベア「削るくらいなら最初から
少なくすればいいのに!」
少ないと床は凹んだ状態になる。
今回の目的は
凹凸がないようにすること!
あえて盛り上がったかさぶたをつくり
それを削る方が綺麗になるよ。
まず大まかにカッターで削り。
終わったらヤスリで整え。
硬いから目の粗いのでスタート。
240→400→600
ポニ「今回はなぜ目の細かい
800番使わないの?」
この床の触り心地に合わせて。
ここの床はざらっとしてる。
800で磨くとツヤツヤしすぎ。
木材のリペアには元の材質の
「ツヤ感」も大事なんだよ。
周りの床との段差がなくなり
高さピッタリになったらOK!
⑤かさぶた完成!
ここまできたら土台完成!
あとは塗装が腕の見せ所!
塗装の仕方はMS家では二種類。
・傷どこ?塗装
(ほぽわからないようにする)
・木目そっくりさん塗装
(木目に似せてわかりにくく)
↓傷どこ?で直したチークのビューロー
パイン材の特徴はその節の多さ。
傷をわからないようにするより
木目そっくりの方が綺麗。
使うのはオイルステインの
チーク色とけやき色。
このタイプのステインは
色が濃いのでチークといっても
ウォルナットっぽい。
まずチークを塗ってみると
色が似ていい具合。
ただ他の部分のリアルな節をみると
真ん中はやや赤っぽい。
だからけやきを少し混ぜて
節の中心を再現。
塗装する時はティッシュや指で
なじませながらやると綺麗。
はい出来上がり!
光を当てたらやっぱりわかるけど
普通に見たらあまりわからない。
ポニ「細かく説明したけど
全部で15分」
無垢を直すにはプロセスは必要だけど
慣れると時間はかからない。
ベア「時間はかけず愛情をかける!」
たまにはいいこと言うね。
愛情をかけて直してあげたら
もっと自分の家が好きになります。
無垢は傷ついて直して色が変化して…
そんな彼らの成長を
一緒に楽しめるのが醍醐味です。