ナウガ親分「ただいまだゾォ」
ポニ「どこ行ってたの?」
ベア「お留守番寂しかった…」
ごめんねただいま。
ワクワクさんと嫁氏は
誕生日に近場へ
小旅行をするんだ。
去年は香川に行った。
今年は誕生日は無理だったから
ちょっとずらして行ったんだ。
嫁氏は年末31日まで
仕事だからしっかり
休んで頑張るためにもね。
ベア「で?どこへ?」
四国に行ってきたよ。
初日は徳島で家具製作を
見てきた!
天童木工
飛騨産業
秋田木工
マルニ木工
カリモク
【公式】カリモク家具ホームページ|karimoku|木製家具国内生産メーカー
富士ファニチア
広松木工
日本には技術の高い家具屋さんが
各地にある。
宮崎椅子製作所さんもそう。
ただ宮崎椅子さんはその名が現すとおり
基本的には椅子の製作。
昭和44年からひたむきに椅子を
作られてきたのだ。
例えばホルヘ・エレーラのGolondrina
村澤 一晃のpepeソファ
MS家のダイニングテーブルをデザインした
カイクリスチャンセンさんの
No.42の復刻。
宮崎椅子製作所 No.42 ダイニングチェア カイ・クリスチャンセン
↓MS家のカイさんテーブル
国内外のデザイナーたちの椅子を
高い技術で世に送り出している。
そんな宮崎椅子さんに
いつか行ってみたいと夢見ていた。
前に天童さんのショールームには行ったが
時間がなくて工場見学にはいたらず…
飛騨産業さんもいいがこの時期は
見学はお休みらしい。
じゃあ宮崎椅子さんは?
検索すると鳴門市の観光ページに
「事前に予約をすれば見学可」と書いてある。
よしこれだ!
電話してみたが…
ショールームはいいそうだが
工事見学はどうやら
基本的には企業さん向けと…
でもご好意で
見せていただくことになった!
というわけで
四国家具小旅行決行!
嫁氏は年末の仕事に向けて
ワクワクさんは年末の小屋製作に向け
大好きな椅子と家具にまみれ
英気を養う!
①宮崎椅子ショールーム&工場見学
②鳴門の家具ホテルでのんびりステイ
③石オタクなのあの巨匠の聖地へ
全3回よかったらお付き合いください。
今回は宮崎椅子さんへGO!!!
鳴門海峡を渡り鳴門市へ。
宮崎椅子さんは…
随分狭い道。
民家の中…
つきました。
随分と歴史を感じる。
まずはショールームへ。
感じのいいお姉さんがでてきて
「好きなだけみてください」
「棚の椅子は降ろしていいので」と。
ワクワクさんと
ナウガくんと三人きりに。
ええ!
見させていただきます!
いざ!
うわぁ!
全方位椅子だ!!
↓動画で360度見れます
あっちも
こっちも
椅子椅子椅子!!
パラダ椅子!
全部座りましょう!
小泉誠「Ori Stool」
名前の通り折り紙モチーフのスツール。
座れて重ねられて置いても存在感がある。
このフォルムたまらん。
同じデザイナーの「dandan」もある。
INODA+SVEJE「BAR」
お尻の形に沿って作られた曲線が
座ると抜群のフィット感を生み出す。
脚置きが真鍮なのもニクい演出。
同じデザイナーの「IS lounge」も秀逸。
本当は全てのイスについて
書きたいが記事がすごいことになる…
本命へ行こう。
カイクリスチャンセンコーナー。
肘掛が美しい椅子No.42
イージーチェア「ペーパーナイフ」
とオットマン
三角座面が個性的な「UNI-Junior」
などどれもヨダレもの。
ちなみにMS家のエクステンション
のようにビヨーンはしないけど
テーブルもカイさん。
カイさんの椅子の特長は
・細さと太さが織りなす美しい脚
・腕にフィットするように作られた肘掛
・360度全方位美しいフォルム
・椅子裏や木材の使い方に工夫を
凝らしているためあまり重くない
だからダイニングチェアも1人掛けイスも
座ると立ち上がりたくない
見ると目が離せない
特にペーパーナイフソファ。
これはヤバイ。
動きたくない。
カイさんの椅子は北欧家具全盛期に
作られたものを宮崎椅子さんが復刻。
ヴィンテージの椅子は結構な値段がするが
復刻は値段が下がる。
そこには
宮崎椅子さんのものづくりへの情熱と
価格の絶妙なバランスが見えるのです。
※工場内は撮影禁止のため
工場の写真はありません。
写真や作業の様子はHPをどうぞ。
宮崎椅子さんは機械と手作業を
合理的に使い分け。
削りのや曲木の工程では機械を使用
組み立てやファブリックの縫製
仕上げなどは職人さんの手仕事。
→Cutting, Sewing and Upholstery
見学させていただいたときも
俊敏な手さばきで組み立てや
ウレタンの貼り付けをされていた。
知り合いの家具職人さん曰く
仮に最初から最後まで手作業のみで製作すると
とても買える値段にはならないそうだ。
材料費
人件費
場所代
デザイン料
など全て入れると恐ろしい金額になる。
でも
機械に頼るべきところは頼り
高いデザイン性の受注生産家具の
値段抑えようとしている。
機械に頼るとはいえ
削りの技術は芸術。
カイさんの椅子なんか
継ぎ目が滑らかで美しい。
さすが国内外で活躍するメーカーだ。
宮崎椅子さんのもう一つ素晴らしい点は
ワークショップ式で作り上げること。
日本のものづくりに置いては
トップダウン式が少なくない。
デザイナーがデザインを仕上げ
職人は言われたままに作り
販売店は来た商品をそのまま販売。
でも宮崎椅子さんは違う。
デザイナーが工場で現場の職人と
ディスカッションしながら
製品を作り上げる。
これは北欧家具の製作と似ている。
ウェグナーもそうだった。
クルマオタクのワクワクさん曰く
マツダもそうらしい。
デザインだけだと
使いやすさや実際の製作で
不都合が生じる場合がある。
そこで現場の声とすり合わせ
机上で考えたことを
実際に作ってみて修正する。
カイさんは現在89才だが
2年に一回はここにやってきて
ワークショップを行うそうだ。
だからこそ見た目が美しいだけでなく
触っても座っても
居心地のよいイスが出来上がる。
工場を案内してくれたおじさんに
なぜそんなに椅子が好きか聞かれた。
たぶん一般の方でこのために来て
ショールームだけでなく工場まで見たい
という人はそう多くはいないのだろう。
椅子は家具の中で最も個性があり
暮らしの中で最も人に近い。
見た目と座り心地でギャップがあり
座る前もあともワクワクする。
だから魅力的。
そう答えたらおじさんは嬉しそうに笑って
平日ならまた来てくれと言ってくれた。
次に来るときはペーパーナイフチェアを
手に入れて使い心地も話せるようになりたいと
淡い期待を抱きながら製作所を後にした。
そしてカイさんの話を聞くことで
MS家のカイさんの
テーブルへの愛着が
ますます湧いたのでした。
さて次は魅力的な家具ホテルで
のんびりしましょうか。
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