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家具コンシェルジュ嫁氏の暮らしインテリア話

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【インテリアと映画の話】『ラ・ラ・ランド』に学ぶカラーコーディネート

嫁氏提唱「家具好き=映画好き」説
 
みなさんこんにちは!
 
北欧ミッドセンチュリーなMS家に住む
家具コンシェルジュ・mashleyです。
 
ここはDIYオタク夫氏と椅子オタク嫁氏の
インテリア&ライフスタイルブログ。

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左がゴロ子、右がウキウキさん
30脚の椅子を愛でながらたまには映画の話もします。

 

映画は脚本や演技など

いろんな切り口で語れるのが面白い。

 

でも、インテリアの視点で見るのも楽しい。

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嫁氏がインテリア視点で面白いと思うのが

ラ・ラ・ランド

 

今回は『ラ・ラ・ランド』に

学ぶカラーコーディネートのお話。

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色のマジシャン、チャゼル兄さん

 

『ラ・ラ・ランド』は恋愛ものというより

「好きなことをするために

他をどれだけ犠牲にできるか」

という話だと嫁氏は思う。

 

監督はジャズ映画『セッション』のデイミアン・チャゼル。

 

このお兄さんは嫁氏と同い年だ。

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Damien Chazelle - Wikipedia

 

チャゼル兄さんは

カラーコーディネートの達人

 

兄さんの映画では

さりげなく使われた色が

なくてはならない存在になっている

 

特にこの『ラ・ラ・ランド』では

色が人物の気持ちや変化を

反映しているんじゃないかなと思う。

 

そこでこの映画で色が持つ力に注目し

インテリアに活かせないか考えてみよう。

 

映画の色効果とインテリア

 

①心情と共に変化する色

この映画では主人公の服にはっきりした

変化が見られる。

 

エマ・ストーン演じるミアは女優の卵で

冒頭からいろんな色の服をきている。

 

カラフルで明るい、はっきりと

わかりやすいオープンな性格が伝わってくる。

 

しかし後半からだんだんと色が落ち着き

最後には黒のブラックドレスに。

心を閉ざし、彼女の気持ちが見えなくなる。

 

ミアの色が夢いっぱいのカラフルが

落ち着いていくのと対照的に

白黒だったセバスチャンにはカラーが入っていく。

 

色のもつそれぞれのイメージって大切。

黄色などの暖色は「興奮色」。

気持ちを高ぶらせる色

 

一方のなどの寒色は「鎮静色

気持ちを落ち着かせてくれる

 

MS家の嫁氏漫画部屋は差し色に

オレンジなどを使う。

 

映画が観客へ無言のメッセージを送るように

お部屋の色は人の心理に大きな影響を与える!

 

②色に意味をもたせる

この映画では①の色効果とは別に

特定の色が映画独自の意味を持っている。

 

例えば、グリーン

グリーンはミアのテーマカラー

 

映画で二人の気持ちが盛り上がるとき、

グリーンのドレスをきている。

 

それからセバスチャンの家で

気持ちが通じ合う時も部屋が緑色に。

これはミアの色に染まるという意味かな。

 

それから

 

この映画では「現実」を表しているようだ。

セバスチャンが不本意ながらも

生活のためにパーティで演奏する時の衣装は赤

ミアがオーディションを受けても

一向に役をもらえないときの衣装は赤

 

インテリアでも、色の効果とは別に

自分なりの色へのそれぞれのイメージがある。

 

嫁氏は黄色の組み合わせを見ると、

なぜかワクワクする。

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一番過ごす時間が多いリビング

×黄色×グレー

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部屋ごとに自分の色のイメージテーマ

決めてコーディネートするのも楽しい。

 

③トーンを合わせる

バラバラな色でもトーンを合わせると感じが変わる! f:id:mashley_slt:20180218173331j:image

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前に照明の話で書いたように、

明るさが変わるだけで全く印象は変わる。

 

例えば前半パーティの準備のシーン。

嫁氏が大好きな曲。

 

 

これは彩度(鮮やかさ)の強い緑。

実に楽しそう!

 

もちろん、①や②で述べたように色には

赤は気分を上げ青は落ち着きなど

それぞれのイメージがある。

 

でも、いろいろな色が合わさると

で明るいイメージができあがる。

 

ただ、それは彩度の高い

でコーディネートした場合だ。

 

チャゼル兄さんのすごいところは色使いだけでなく

トーンまで計算しているところだ。 

 

例えば、前半のミアの黄色いワンピース。 

パーティでは明るい日の光の元

黄色いドレスも鮮やかさを増している。

 

セバスチャンは気乗りしない演奏で

真っ赤なシャツ真っ黄色のパンツ

二人並ぶとトーンがバラバラ。 

 

ところが、パーティを抜け出して

美しい夕焼けの中でダンスするシーンで変わる。

 

ミアのドレスは外の暗がりのせいで

トーンが落ち、画面が一つの絵としてマッチ。

 

同じトーンに染まった二人の距離が

近づいているように感じる。

 

この映画のすごさは多くをセットでなく

ロケで撮っているところだ。

 

夜や昼の日の当たり具合は自然のもの、

歌は実際に現場で歌いながら演技。

 

冒頭のこのシーンもLAのハイウェイを

実際に封鎖して撮るという神業。


上で述べたダンスシーンは「マジックアワー」に撮影。

1日のうち日没後数十分しか存在しない貴重な時間だ。

 

それをセットでなく、日の当たり方、LAの景色、

役者の演技、配色全てを計算して2日間で撮った兄さん。

 

やっぱり天才である。

 

インテリアでもトーンは重要だ。

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同じようなでも

ヴィンテージのイームズチェアは

ファイバーでやや白みがかっているのでやや薄い。

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どこか懐かしいようなほっとするような感じ。 f:id:mashley_slt:20180218160456j:image

 

一方、ミニチュアたちは鮮やかさが

強いので途端ににぎやかな印象に。 f:id:mashley_slt:20180218160442j:image

 

家づくりや部屋作りの際は

同じ色でも鮮やかさや明るさで

全く印象が異なる! f:id:mashley_slt:20180218163541j:image

 

最近はモノトーンや単色のインテリアが

流行っているが、色を使うのも楽しい。 f:id:mashley_slt:20180218161829j:image

 

映画にはストーリーがあるので、よい家具映画を見ると

色による表現方法や与える影響が見えてくる。

 

素敵な家具映画に出会って、

お家作りやお部屋作りをもっと楽しもう。