ピンポーン!
「MS家さんお届けものでーす!」
はーい!
ベアJr「なになに?今度は?」
友人のiさんからMS家に
プレゼントだって!
ポニ「これイームズさんの柄の
コースター!」
ベア「こっちはワクワクさんが
大好きなあのゼリーじゃん!」
そして岡本太郎コレクション!
太郎さんに関する文献を読んだり
彼の作品を見て感じるのは
溢れるエネルギー。
『こどもの樹』
顔がたくさんついた樹。
喜怒哀楽様々な顔がある。
子供は大人のように作り笑いせず
喜怒哀楽が自然で地続き。
樹になった無垢な子供から
強い生を感じる。
『リボンの子』
太郎さんの作品には
子供もたくさん出てくる。
リボンは布を結んでできるから
決まった形がなく安定しない。
そのリボンを子供と組み合わせると
自由や躍動感を感じる。
「オレは過去も無視して、
未来も無視して生きている。
現在この瞬間瞬間に
爆発して生きるんだから」
『画文集 挑む』より
情熱とパワーに溢れる作品は
まさに太郎さんの生き方そのものだ。
太郎さんはまた世の中の常識とか
価値観に反逆してきた人だ。
『ノン』
顔が強烈なのでそっちに
目がいくがよく見ると
手が「ノン(No!)」
『飛行船(レインボー号)』
住宅会社のスポンサーが付き
最初は社名が入っていた。
でも「空はみんなのものだ!
広告なんてけしからん!」
と拒否して飛ぶことになった。
「日本では決してオリジナリティを認めない。
何でも時代の状況にあわせ
一般の基準に従わなければ許されないのだ。
あえて己れの筋を貫き「ノー」と言うこと。
それは即この社会から消されることだ。
しかし、たった一人で
だからこそ挑まなければならない。」
あふれる情熱とエネルギーで
常識に立ち向かっていた太郎さん。
そんな太郎さんが作ったのが
『坐ることを拒否する椅子』
「座りにくい」でもなく
「座れない」でもない。
椅子のほうから坐ることを
拒否するのだ。
ポニ「え?座ろうと思ったら
座れるよ。
あ、でもなんか見られてる気分…」
ベア「君も椅子じゃん!」
実際の大きさはこんな感じ。
神奈川の美術館にあるよ。
(岡本太郎美術館パンフレットより)
太郎さんがこれを作ったのは
60年代。
50年代アメリカで
イームズさんが機能的で
普通の人が買える椅子を作った。
その後も続々とシンプルな
モダンデザインの椅子が増えていく。
太郎さんはそれにNOと言った。
「私はグッド・デザイン式イス、
あのお尻の雌型のような、
いかにも坐ってちょうだいと
媚態をつくっている不潔さが嫌いだ。
そこで逆に精神的にも、
肉体的にも人間と
「対等づら」するものを作った。
生活の中の創造的な笑いである。」
(All aboutより)
椅子は座ってくつろぐことを拒否し
「人間よ、休んでもいいが
くつろぐんじゃねえぞ。
お前人間だろ。
なら立ち上がって挑め!」
といかにも挑戦的。
「人間」が「座りにくい」でなく
「椅子」が「拒否」するのだから
意思をもつわけだ。
そのゴツゴツした顔と
ぎょろりとした目は
のんびりさせてくれない。
人間と対等な意思を持って
人間に挑んでくる。
安らぎとか安定とか求めず
常に挑み続けた太郎さんらしい。
とはいえ嫁氏は
家具は道具と考える。
暮らしの中で使うものだから
見た目も機能性も大事。
そしてインテリアの統一感や
居心地いい空間も必要と考える。
一方で機能を考えない
アートや空間も好きだ。
人を優しい気持ちにさせたり
懐かしい気持ちにさせたり
情熱を掻き立てたり
心を豊かにしてくれるからだ。
だからごちゃっとした
インテリアも大好きだ。
坐ることを拒否する椅子は
もし家に実物があったら
きっと食卓には向かない。
でも見ているだけで
人間の底力を感じ
情熱を呼び覚ます。
「疲れたな」って日に見ると
「おまえの力はその程度か?
その程度で人間は終わりか?」
って言われている気になる。
いやいや嫁氏は
まだまだまだこれからだ!
負けてたまるか!!!
人間の本質をくすぐり
魂を呼び起こす太郎さんの椅子。
機能だけではなくそんなふうに
人に情熱を与えるものも
時には必要ではないかと
思うのです。
太郎さんの作品を見てたら
嫁氏には新たな夢ができた!
『若い夢』
いつか神奈川に行ったら
挑戦しに行きたい
この椅子の実物に。
言っとくけど嫁氏は負けないから!
ポニ「よ、嫁氏どうどう!!」
ベア「姐さん一体何と戦ってるのさ」
ごめん太郎さんの作品のおかげで
今嫁氏エネルギーMAX!!!
収納とかリペアとかまた
頑張れそう!
☆今日のワクワクさんのお遊び
夜、書斎にきたらこうなっていた…
タイトル「四位一体!」
太郎椅子「おいてめえら重いぞ!」
ベア「こ、腰やばい…」
ポニ「首が曲がる…」
若い夢「どうやって降りようかな…」