豊岡のレトロ旅の続き
前回は豊岡のレトロなホテルに
泊まった話をしたよ
豊岡の観光はしたんすか?
うん、お散歩してきた。
は?散歩だけ?
うん!
90年前の復興建築が街に残ってるんだよ。
そして旅の中で素敵な出会いもあった。
というわけで前回に引き続き
豊岡のレトロな旅に一緒に行こう!
兵庫の北には何がある?
兵庫県の北には観光名所がいくつかある。
例えば有名所は城崎温泉。
ここは老舗旅館が立ち並ぶ人気スポット。
かにが美味しいので
冬は宿の予約を取るのが難しいほど。
この旅の途中でも立ち寄り
お店でカニ丼を食べた。美味。
また出石はそばで有名。
レトロな街並みには多数の蕎麦屋があり
食べ歩きするのも楽しい。
海の方へ行くと
美しい竹野浜海水浴場がある。
ここは日本の渚百景にも選ばれ
水が透き通るほど綺麗だ。
さらにやや南に下ると
竹田城跡がある。
つまり兵庫県の北はかなり見どころが多い。
豊岡は?やっぱりかばん?
かばんも有名だね。
柳行李(竹で編んだ入れ物)から始まる
モノづくりは1,000年以上の歴史があるよね。
あと国の天然記念物の玄武洞もある。
この近くには玄武洞ミュージアムがあって
恐竜やゾウのレプリカ、世界の天然石が見れるよ。
今回ミュージアムも城崎も行ったけど
一番面白かったのは豊岡の散歩かな。
だから散歩がなぜ面白い?
90年以上前の建物が街中にあり
かばんやさんで素敵な出会いがあったからだよ。
それじゃあ一緒にお散歩してみよう。
有形文化財の役場にある謎の溝
前回泊まったオーベルジュの向かいには
市役所がある。
この建物は北但馬地震後の
1928年に建てられた役場。
鉄筋コンクリート造で
最初は2階建てだったけど
あとから3階建てになったそう。
アーチ型の窓やモールディングが
綺麗だよね。
現在の役場は後ろの新庁舎。
この有形文化財は保存され現在は
交流センターとして使用されている。
ここで建物の周囲に
不思議なものを発見。
ん?側溝っすか?でも水がない…
なんだろうね…
ん?
んん?
これか!
たぶんこれ免震装置の溝だわ。
ちょうど60cmくらいある。
建物の下に装置が入っていて
地震が来たら60cm内で稼働して
地震の揺れを吸収してくれるやつ。
家建てる時免震とか耐震の勉強したけど
本物は始めた見た!すごいなあ。
大地震を経験したからこそ建物の保存はすごく考えてるんだね
そうみたいだね。
中にちょっと入ってみよう。
中は完全にリノベされてるっぽいな。
お!ピアノ発見!誰でも弾いていいみたいだよ。
ワクワクさん弾く〜!
待って!
大人が一緒じゃないとダメだわ!
どうしよう!MS家は夫氏嫁氏共に子供みたいなもんだ!
って勝手に弾いてるし!
それにしても
みんなが集う市役所が有形文化財って
なかなかすごいなあ。
それじゃあ街を歩いてみよう。
街中に潜む復興建築と古い建物を探訪
豊岡の街は駅から細長い
アーケードになっている。
ひ、人が少ないっす…
そうね…
城崎は平日でも人がいたけど
こっちは結構少ないね…
貸店舗も結構多いし
感染症の影響もあるんだろうな…
ちょっと寂しいから増えてほしいけど
逆に気にせず歩けるとも言える。
街には地震の復興建築の建物があるそう。
つまり90年以上経った建物ということだ。
お!発見!
こんな建物今は無理だろうなあ。
残っていて使われてるのがすごいや。
お!かっこいい建物発見!
い、イケメンっす!
これも復興建築だね。
木製の扉がかっこいいなあ。
これ元々但馬貯蓄銀行本店っていう
銀行だったんだけど今は高石医院と
ギャラリーが入ってるそうだよ。
は?今もつかってるの?
うん、使われている。
ほらHPもある。
バリバリ現役っていうのがすごいね。
この辺は路地も面白いらしい。
ほら。
なにこれ?焼いた杉?
そうそう。焼き杉板を使った外壁だね。
この辺は海が近いでしょ?
すると塩分を含んだ風で土壁が痛むから
それを防ぐために焼き杉が使われたそうだよ。
明治から区画整理されていないから
まだ残ってるんだね。
住居や商工会議所として今でも
使われているみたいだよ。
ん?これすご!
なんか緑だよ!
これ銅っぽいね。
経年変化で緑になりかけてる
ウロコみたいな模様があるっすね
うろこの家って呼ばれてるらしいよ。
元々木和田かばんっていう
カバン屋さんだったみたい。
今は使ってるか知らないけど
別の店舗でカバン屋さんがあるね。
おっ!これはなんだ?
豊岡劇場だ。
住宅地に劇場?!
これも復興建築みたいだね。
1927年に芝居小屋として誕生し
その後社交ダンス場や劇場になったそう。
しばらく映画館として使われ
一度は廃業に追い込まれたけど
今は復活して映画館になってるそうだよ。
90年経っても未だに別の形で使われてる建物が多いなあ
そうだよね。
街の建物が大事にされてるのがわかる。
じゃあこのまま
カバンストリートに行ってみよう。
カバンストリートでの素敵な出会い
鞄で有名な豊岡には
カバンストリートという通りがある。
商店街の活性化の一環として
2005年に発足し現在27の店があるとか。
さてさてどんな鞄に出会えるかな。
…て
え?
ええ?
ほとんど店が閉まってる…
エエエ!くそう、コロコロめ!
いやいや待て待て。
もしかしたら平日だからかも。
どこかお店に入って話を聞いてみよう。
お!あそこ開いてる!
店の前の鉢植えが鞄だ。面白いな。
金属のハンドル使ってる面白い鞄
を扱うMaison Defさん。
ジュラシックパークのTシャツを着た
イケメンのお兄さんがいた。
ジュラシックパーク米国公式 メンズTシャツ
お兄さんのイケメン具合と
ジュラシックパークの
ギャップがまたいい。
聞くところによると
豊岡は城崎温泉の旅行で
寄る人が多いとか。
だから城崎温泉の休みが多い
水・木曜日は豊岡でも休みが多いそう。
コロコロ閉店とかじゃないんだね!よかった
というかむしろ
この辺は店が増えているそう。
例えば隣のイタリアンレストランは
まもなく開業するとか。
お兄さんは九州からやってきて
ここに10年以上在住。
元々別の場所で鞄を作っていて
ある日コーヒーを飲みに行くと
一人の紳士に出会う。
その人は料亭等があった建物群を買い
何に使うか迷っていたらしい。
そこでお兄さんが手を挙げる。
「カバン屋やります」
そして元料亭だった場所は
リノベしてこの店になった。
天井がめちゃくちゃかっこいい。
お兄さんは店をしながら
クラフトマンを呼び寄せて
街を元気にする活動をしている。
店が閉まってるから街は大丈夫かな
なんて勝手に思ってすいませんでした…
嫁氏も日本のものづくりを応援したいので
ぜひお兄さんには頑張ってほしい。
30分もいなかったのに
素敵な話を聞かせてもらった。
ではお腹が空いてきたので
ご飯を食べに行こう。
打ち立て蕎麦を気軽に楽しめる大門
お兄さんにおすすめしてもらった
蕎麦屋さんに行くことにした。
向かったのは挽きたて蕎麦大門。
ここは自家製のそば粉を使った
打ちたて蕎麦を食べられるらしい。
ランチが1,000円で
出石皿そばが900円だから
結構リーズナブルだ。
場所は豊岡駅から徒歩7分くらい
のところにあるふれあい公設市場。
まず店構えがモダンでかっこいい。
中はこじんまりとしていて
素敵な笑顔のお兄さんお姉さんがいた。
天井の照明や古い窓がいい感じ。
鞄屋のお兄さんのおすすめじゃこ天と
皿そば、合鴨のたたき、とり天を注文。
じゃこ天は炙るやつ!
これがうまいのなんの…
追加注文しようと思ったくらい。
合鴨さん最高。
とり天。容器が可愛い。
そして皿そば。
出石の皿そばは小さい小皿で出てきて
追加注文していくスタイル。
そしていろんな薬味を変えて楽しめる。
まずは塩で食べて蕎麦そのものを味わう。
うま!のどごしもいい。
続いてつゆやねぎ、とろろなどで食べる。
つゆも優しい味。
ワクワクさんは前に出石に行った時
一人で20皿食べたそう。
嫁氏は10皿が限界。
普段あまり食べない割には
結構食べられたのは美味しかったから。
お店の雰囲気もよくて
ここは豊岡に来たら
絶対また訪れたい場所だ。
旅先の出会いで旅は変わる
レトロな街を散歩して美味しいものを食べるいい旅っすね
うん。
本当にいい旅になった。
それは出会った人のおかげもあるよ。
散歩は元々する予定だったけど
前回のホテルのお姉さんがいなければ
おすすめ建築の地図はもらえなかった。
だから
復興建築について知ることもなかった。
カバン屋のお兄さんに出会わなければ
豊岡のモノづくりが元気になってることも
知らなかった。
蕎麦屋さんは元々行く予定ではあったけど
迷ってたから背中を押してくれたのはお兄さん。
旅先で出会った人と触れ合うのって
その旅の楽しさを変えることになるんだな
って思ったよ。
豊岡に行って本当によかった。
またいつか行こうと思う。
そしてまたお金を貯めて
行ける時に日本の素敵な場所と
素敵な人に出会いに行こう。
ところでお土産は…?
蕎麦と美味しいしいたけを買ってきた!
だから今日の晩御飯は
蕎麦としいたけステーキ。
えええ!そこは但馬牛とかかにじゃないんすか?!
無理。かには時期じゃないからね。
あと但馬牛いくらか検索してご覧よ…
100gで数千円…無理っすね…
お題「気分転換」