ご飯にしよう。
ベア「あれ?この食器初めて見たっす!」
これ陶器市で買ってきたんだ。
ポニ「この模様クリムトを思わせる!」
そうそうそれが気に入ったんだ。
この窯元さんはね我釜さんっていう
福岡で活躍される窯元さんだよ。
楽しかった陶器市だけどあれ?って
思うこともあったんだ…
先日姫路の陶器市に行った。
かなり大きな陶器市でたくさんの
ブースが出店。
魅力的なお店がたくさん。
一緒に行った絵描きの月来子さんは
お気に入りのブースでテンションMAX。
ああ、嫁氏が椅子を愛でるように
食器を愛でてるなあ。
嬉しそうな月来子さんを眺めてから
ぐるっと一周してみた。
色々回ってみた中で
結構聞こえてきた言葉がある。
「値下げできますか」
「安くなりますか」
それに対して応じているお店もあれば
そうでないお店もあった。
中には
「うちはメーカーじゃなく
卸してるからできないんです」
そう断るご主人に
「100円でも?」
と詰め寄るお客さん。
店の人は困っていた。
さぞたくさん買っているのだろうと
ちらっと見たらお皿一つ。
人様の行動にあれこれ考えちゃいけない
と思いつつもうーん…ってなってしまった。
だって安くしろということは
売り手に多少涙を飲めということ。
たくさん買うからとか
普段買っている常連さんとかなら
まだわからなくもない。
けれどお店にとって何も得がないのに
安くしろというのはどうなのだろう。
ぼったくりでない限りちゃんと理由があって
その値段なのに。
お店って商売なのにね。
利益を出してなんぼなのに。
そんなこんな考えていると
同様のケースを周りでも
見かけるなあって思い出した。
それがネットのフリマサイトだ。
嫁氏は中古が好きなので
フリマをたまに利用している。
メルカリは商品の数が豊富で
見ているだけでも楽しい。
ペイペイフリマはペイペイ
を使えるのが嬉しい。
PayPayフリマ|簡単・安心・お得に売買できるフリマアプリ
MS家は捨てない暮らしをしているので
売ったことはなく専ら買取専門。
最近サイトを見ていて気づいたことがある。
いいなと思った商品のコメントを見ると
「お値下げできますか」の文字が並ぶ。
しかも結構な頻度で。
高すぎる値付けをしているものもあるけど
数百円のものにお値下げを要求するケースも。
嫁氏は小売の仕事もしたことあるから
時々え?ってなる。
値下げ交渉自体が悪い
というのではない。
売り手を考えない要求
が目立つということだ。
要求する値段じゃ配送だけでも
赤が出るよなんて思うこともある。
自分自身は値下げ要求をしたことがなく
高すぎる値段はそもそも買わない。
全ての値下げ交渉が悪いとは思わないけど
あまりにお値下げコールが多いように思う。
中には応じないからと暴言まで…
売り手としてはどう思っているんだろう。
そんな時友人のAちゃん
から聞いた話を思い出した。
Aちゃんは洋服の整理を発端に
フリマサイトを使い始めた。
大きなお金にはならないけど
捨てるよりは使ってもらえる方がと。
そのうち趣味のハンドメイド作品を
ゆっくりだけど販売も始めた。
自分の作ったものが評価されて
喜んでもらえるのが嬉しいと。
けれど最近お値下げコールが多く
うんざりしてきたそう。
「基本は送料無料で出す空気感あるでしょ?
そうなると手間と送料考えるとね…」
そりゃそうだ。
作るだけでも大変なのに
梱包して配送する手間や費用がかかる。
作った人や売り手を考えずに
値下げコールはどうなのか疑問だ。
「どれだけ材料や手間がかかるかも知らず
簡単に値下げってうんざり。やめようかな」
「ミンネとかも考えたけど
あっちも知人が値下げ値下げにあったって」
そう悲しそうに言っていた。
売り手と買い手は本来平等な関係。
そして取引はお互いにwin-win
であるのが望ましいと思う。
「いつも来てくれるからおまけするよ」
という八百屋のおじさん。
だからまたここで買おうと思う。
「遠方から来てたくさん買ってくれたから
消費税分だけおまけしますね」と家具屋のご主人。
たくさん売れたことでお店も利益が出て
お客さんもちょっとハッピー。
売り手はボランティアじゃない。
利益が必要で生活がある。
その上で常連さんやお店にプラスをくれた人に
還元をする。
これが妥当な値引きだと思う。
でもそうじゃないことがなんだか
増えている気がする。
特にネット通販市場が盛り上がり
価格競争が激化してから。
自分の都合だけ考え店の利益を度外視し
作り手の苦労や手間を考えず
「値下げして」
それは決してwin-winではない。
win-winじゃないとお店も作り手も
なくなってしまう。
今は価格競争の時代。
過度な価格競争になるとそのツケが
結局は巡り巡って自分返ってくる。
価格を下げる
→価格に特化した競争になる
→労働賃金や製品クオリティの低下
→廃業や作り手がいなくなる事態に
→消費者も買い物の選択肢が減る
安くするとその分誰かが涙を飲むことになる。
人件費だったり材料費だったり。
そして二極化が起きる。
ある程度のメーカーは値段が上がり
そうでない場合は価格競争に飲まれる。
早めに気づいたメーカーは対処している。
けれど気づかずに飲まれた老舗のメーカーもあり
そうなると資金力ある大手に勝てなくなる。
結果として外に出ると特に地方ほど
ファスト家具や100均とおなじみの風景。
消費者として物を買う場所
探す場所が減る。
もっというとさらに巡り巡ったら
私たちの賃金にも影響する。
私たちは消費者と同時に労働者。
そう考えると
今この瞬間の買い物だけ自分だけ得をする
それだけを考えていいのだろうか。
どうか値下げをお願いする前に
作り手のことを一瞬でも考えてほしい。
値引交渉するなら相手のことを考えた上で行い
お互いが気持ちよく取引できるように。
そしてハンドメイドを喜んでもらえるのが嬉しい
と言うAちゃんが再び笑顔になりますように。
ベア「買う側も立ち止まって考える必要が
あるっすよね」
そうだね。
でも売り手側に対してもあれれ?って
思うことがあるよ。
特に家づくりをしている時にそう感じた。
というわけで次回は「売り手」のお話。
☆続く↓
Aちゃんが笑顔になりますように
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