ちょうどいい気温になりテラスが気持ちがいい。
ベア「天気がいいからシマトネさんも伸びる!」
ポニ「あー!!またフン落とされてる!
テラスや駐車場で最近よく落ちてくるよ!」
MS家の上には電線がいっぱい
走ってるんだよ。
だから鳥さんがフンを落としてくる…
ベア「もうこれは電柱や電線は
地下に埋めるべきでしょ!」
確かに埋めたほうが景観にも
災害の時もメリットはある。
(ヴェネツィアの旅)
ただ無電柱化つまり電柱を地中に埋めることは
デメリットもあるんだよ。
それを知った上で議論すべきだと思う。
そしてその議論は住む人のために行うべき。
オリンピックじゃなくてね。
東京2020オリンピック The Official Video Game Nintendo Switch版
前回は家視点での送電話バナシ。
今回は街全体や国レベルでの
送電のお話。
海外の街並みを見て美しいと思うことがある。
嫁氏は旅行や仕事でいろんな国に行った。
↓旅から暮らしを考える
そこでいくつかの地域で感じたことがある。
空が広い。
ロンドン
(ロンドンの旅)
台北
(台湾の旅)
パリ
ニューヨーク
(NYの旅)
背の高いビルがある街もそうでない街も
空が広い。
(NY)
何故なのだろう?
いろんな理由がある。
景観条例で看板が規制されていたり
地域の人が景観を大事にしていたり。
そしてこれも理由の一つ。
電柱や電線が少ない。
これは各都市の無電柱化
ロンドン、パリ見てああやっぱりと思う。
ただここに出ているのは一部の主要都市。
昔住んでいたシドニーでは
郊外に行くと電線はバリバリあった。
(シドニーでの生活)
あと台湾も九份は電線が多かった。
(台湾の旅)
ただ日本に電柱が多いのも事実。
都市に電線や電柱が密集しているのも事実。
都市では電気の需要は増えるし
電線カオスに遭遇する。
そんな中2017年に無電柱化の法律ができた。
そもそも日本に何故電柱が多いのか?
こちらを参考に見てみよう。
戦争によって焼け野原になった日本では
急ピッチで復興が必要であり電柱を建てた。
↓
高度経済成長後もそのまま。
↓
電力会社「電気料金下げる?
それとも地中化進める?」
政府「安い方で!」
かくして日本は電柱そのまま。
むしろ都市は人口増加で電柱増える。
海外が電柱を減らす方向に向かう中
日本はどうか?
むしろ増えていた…
しかも毎年7万本ずつ。
(国土交通省HPより)
でも今度こそガチでやっていこうとなった。
それ自体はいいことだけど動機が疑問。
オリンピックも動機の一つだからだ。
オリンピックのためにサマータイムしよう
オリンピックのために喫煙取り締まろう
オリンピックのために無電柱化しよう
オリ)以下略
日本はオリンピックのために
生きてるんでしょうか?
違うでしょって嫁氏は言いたい。
オリンピックは嫌いではない。
興味はないけど。
オリンピックが感動をうむこともあるし
経済が活性化するのはいいことでもある。
だけど何でもオリンピック基準とか
観光客基準で考えすぎじゃないかな。
一番大事なのは誰でしょう?
それは日本に実際住んでいる人たち。
無電柱化にしろ喫煙取り締まりにしろ
住んでいる人のために議論し
その上で実行すべきだと思う。
政治家が「オリンピックがー!」
って言うからその議論自体が陳腐になる。
例えば景観にしてもそうだ。
「電柱を埋めて景観をよくしよう」
そう言うとこんな声が上がる。
「他にやることあるだろう」
「コストかかりスギィ!」
「工事がうるさい」
そこで政治家がこう言う。
「オリンピックに向けて」
「観光客が」
だからまともな
議論にならない。
確かに災害の復興や対策など
やるべきことはたくさんある。
でもみんなが使いやすい街づくり
と言う意味で「景観のデザイン」
を考えて議論することは必要だと思う。
(イタリアの旅)
ちなみに「デザイン」とは
見た目だけのことじゃない。
問題解決を目的とし
機能面を含めてデザイン。
↓デザインとは機能ですという話
もしそこをちゃんと説明し議論すれば
実りある議論になるかもしれない。
住まう人たちの景観や災害に
とってどうなのか
その観点で議論されるべきだと思う。
その上でメリットデメリットを考えてみる。
ちなみにメリットデメリットは挙げたら
キリがないので個人で感じたことを。
①景観
まずはこれが大きい。
(日経スタイルの記事)
例えば無電柱化率93%のシンガポール。
景観意識が高く無電柱化や緑化。
ポイ捨ての取り締まりも行なっている。
電線のないロンドンの街並みは美しかった。
ただロンドンが無電柱なのは景観より
安全性や自由競争が発端。
また戦後の日本と違い資金力もあった。
②災害に強い?
ポニ「地中化で台風や豪雨による断線
は安心だよね」
あと災害で電柱が倒れることで
火災や下敷きなど二次災害が起きる。
これを防げる可能性がある。
そう考えると災害によっては
メリットがあると言える。
ベア「でも日本は地震がある!
断線怖くないんすか?」
そうともいいきれないデータもある
(国土交通省HPより)
つまり日本の気候や災害に合わせ対策すれば
電柱よりもメリットもあると言える。
③道幅が増える?
電柱がないことで道幅が広くなる場合がある。
(イタリアの旅)
もちろん無電柱化の機器は
設置の仕方によっては邪魔になるけど。
④不動産の価値が上がる?
地中化で土地の価値が上がった調査がある。
MS家が住む市でも駅から離れているのに
土地の価格がかなり高い場所がある。
そこだけ電線が見事にない。
①コストがかかる
日本と他国の都市では工事のやり方が違う。
そのためコストが多くかかる。
日本:3.5億円/km
パリ、ロンドンNYなど:0.8億円/km
(国土交通省リーフレットより)
東京都は5.3億円/1kmかかり
8000億円かかるそうだ。
ただコスト削減の研究もなされている。
コスト削減の対策や研究と共に
住まう人が納得できる説明が必要だと思う。
②時間もかかる
地面を剥がして作業するから
時間がかかる。
そこに住む人は長期的に騒音に悩む。
③災害復旧時どうなの?
・地中化で災害時復旧に時間がかる
・復旧に時間がかかるのは誤り
いろんな意見がある。
嫁氏は専門家でないから何とも言えない。
さて皆さんはどう思うだろうか?
ブログやSNSでは前回の記事に
「やはり電柱埋めてほしい」
「コストかかりすぎだけどどうするのか」
という意見を頂いた。
嫁氏はと言うと地中化自体は賛成。
ただデメリットが解決していない。
だから諸手を挙げてではない。
本当に地中化を進めるなら
これが必要だと思う。
・コストや時間削減の対策や研究
・災害時の復旧は実際どうなのか説明
・利権抜きに住む人を考えて議論
・2020年までじゃなく焦らず!
無電柱化を進めるタイのバンコク では
電力公社が組織を巻き込んで推進。
2011年の洪水をきっかけに
安全意識が高まったためで
オリンピックだからではない。
しかもコストは日本と変わらないから
計画的に段階を踏んで行われるとか。
「無電柱化?どうでもいい」
って言う人もいるかもしれない。
でも使われるのは税金であり
私たちの街に関わること。
(直島)
住まう人基準でもっとこの問題について
議論が進むといいなあと嫁氏は願っています。
オリンピックなんて
一時的なものじゃなくて。
そしてできたらいつか
空が広くなるといいな。
あと鳥さん!お願いだから
家の壁には落とさないで!