北欧ミッドセンチュリーの家づくり

家具コンシェルジュ嫁氏の暮らしインテリア話

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オタクが語る今更インテリア話「男前?インダストリアルインテリアはダサい?いいえ!」

ダサい?安っぽい?いいえ!

前回は嫁氏の蛇口への暑苦しい思いを

聞いていただき有難うございました。 


ベア「キッチンの話題になると

ここが好きって言ってくれる人が多い!」

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嬉しいよね。

ただ一方でキッチンの話題になると

こんな相談を度々いただく。

 

インダストリアルなキッチンいいですね。

なのにどうしてダサくないんですか?

 

お部屋を男前にしたら

安っぽくなりました…

どうしたらいいですか?

 

ポニ「インダストリアルってダサいの?

って言うか男前と違うの?

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いやいやインダストリアルって

ダサくないよ!

 

もちろん好き嫌いはあるけどね。

 

でもgoogleで「男前インテリア」

と入れるとこんな検索が上位に上がる…

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それは何故なのか?

そしてダサくなくするには

どうしたらいいのか?

 

それはものとの付き合い方

を変えるべきだと思うんだ。

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オタクが語る今更インテリア話第4弾。

↓第一弾 


↓第二弾 


↓第三弾 


今回はインダストリアルインテリア

に迫ってみよう。

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インダストリアル「デザイン」

インダストリアルインテリアというと

打ちっ放しの壁とか

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むき出し配管の部屋を

想像するかもしれない。

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でもまずスタートは空間やインテリアより

「インダストリアルデザイン」からだった。

 

インダストリアルって工業っていう意味。

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昔々手作業で作っていたものを

機械も導入して作られるようになった。

 

20世紀ヨーロッパでは

バウハウスや北欧モダンのように

機械と工芸を融合する流れが生まれた。

バウハウス Weimar Ausstellung 1923

 

買いやすくて品質の高いものを

みんなが手に入れられるようにと。

 

だけどアメリカでは違った。

1920年代に利益を重視した

大量生産大量消費の流れが生まれる。

 

ICM 1/24 T型 フォード 1913年

 

そこで「インダストリアルデザイン」

という言葉が誕生する。

 

この時代のインダストリアルデザインは

特徴的で面白い。

 

例えばこれは鉛筆削り

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※ただこれは当時大量製品化されなかったが。

 

それまでと違ってシンプルな

見た目は大衆に受けた。

 

そして大衆が喜ぶものを作った。

 

レイモンド・ローウィ―消費者文化のためのデザイン

 

でも見た目をどうこうすることが多く

使いやすさや中身はまだまだだった。

 

そこでミッドセンチュリーの時代。

 

見た目だけでなくいいものを

買える値段でという流れが生まれていく。

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ミッドセンチュリー前もレンガや配管の

空間が住居として使われなかったわけじゃない。

 

ただ空間をデザインするインテリア

というわけではなかったようだ。

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じゃあなぜインダストリアルインテリアって

レンガやコンクリのイメージなの?

 

インダストリアル「インテリア」

 90年代ニューヨーク。

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マンハッタンの高すぎる家賃を払えなくなった

アーティストたちが

隣のブルックリンへ移動

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そこには昔工場だった倉庫や古いアパート

マンハッタンより安くで借りることができた。

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彼らはむき出しの配管をうまく利用し

アトリエを作る。

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レンガの壁を直すのでなく

そのまま家の壁に。

 

そこに置くのはシンプルで美しい

工業デザインの家具たち。

 

時にはリペアしカジュアルで気取らず

古いものを活用したスタイル。

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本当に気に入ったものをものを選び

自分らしさがそこにある。

 

アーティストたちの感性とこだわり

が詰まったインテリアだ。

 

20年前のドラマをではキャリアウーマン

「ブルックリン?ダサい!」と言っている。

 

Sex and the City エッセンシャルコレクション

 

でも10年前くらいから映画やドラマでは

ブルックリン=かっこいいイメージ

 

はじまりのうた BEGIN AGAIN(字幕版)

 

ヴィンテージ感あるスタイルは

古いのに新しいものとして人気となる。

 

日本に入ってきたインダストリアルデザインを

日本の企業が「ブルックリンだ!」

と言い始めた。

 

MS家のインダストリアル

ポニ「MS家のキッチンはレンガないよ!」

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レンガはマストじゃないよ。

 

それに サビとか古木はないよね。

 

ただアイアンや金属を使い

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色は黒や金属色、木材など抑えめ

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基本的にはシンプルなものを置き

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それでも多少生活感を出して

ゆるめにコーディネート。

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そしてここに置かれているのは

全ていわゆる工業製品。  

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グリーンをあちこちに。 

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そう言う意味でインダストリアルなんだよ。

 

安いから高いからダメなのではない

ベア「じゃお金をかけてシンプルなものを

たくさん集めればいんすね!」

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 そう言うことじゃない。

 

SNS見てると100均を上手に活用して

素敵に仕上げる人がいる。

 

戸建てとかマンションとか関係なく

賃貸で鼻血出そうなインダストリアル

作る人もいる

 

じゃあそういう人と

自分の部屋をダサいと

思ってしまう人の

違いは何か?

 

それはものへの扱い方や

考え方の違いだと思う。

 

「男前」「ブルックリン」で広まるも…

「男前」「ブルックリン」と言った

言葉は日本の企業によって広まった。

男前インテリア女前インテリア (NEKO MOOK)

 

みんながイメージしやすい言葉は

日本での市民権を獲得。

 

100均やファストインテリアの

盛り上がりもあってたちまち定着。

 

DIYやリメイクが気軽に行える

風潮が生まれてきた。

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その風潮自体はいいことだと思う。

 

インテリアはみんなが楽しめるものだ

と言う空気感ができたから。

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ただずっとこのままでいいかと

言われるとそうではないと思う。

 

嫁氏は前にも述べたように

安いものが悪いとは思わない。 


嫁氏も掃除用具やDIYの材料は

100均を度々利用する。 


 ただこれだけ選択肢がある現代なのに

安いもの=正義とする風潮を感じる

 

本来ならもっと選択肢があっていい。

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そしてご自分の部屋をダサいと言われて

相談をくださる方の写真を拝見すると

大抵物が意図なく並んでいる。

 

嫁氏は本人が幸せならそれでいいと思うが

本人が嫌だと感じているなら問題だ

 

100均やニトリを使っても

かっこいい部屋を作る方との違い

はここだと思う。

 

つまり本当に気に入ったものを

置く場所を予め考えて配置するということ。

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やたらめったら買わない。

 

自分の作りたい部屋をイメージして

考えて買う。

 

日本の外を見渡すと

100円200円にぽんぽんお金を使わず

少しずつ貯めてお気に入りを買う国の

人もたくさんいる。

 

どちらがいいとか悪いとかではないけど

日本のゴミの量を見ると安いだけが

賞賛される風潮は少し変わるべきだ。

 

もちろん安いのがダメなのでなく

選択肢を増やすと言う意味だ。

 

かっこいいインダストリアルの作り方

じゃあインダストリアルを

かっこよく飾るにはどうしたらいいか?

 

まず本物を見ること。

 

本物は発祥の地アメリカの

vintage industrial interiorとか

industorial decor

を英語で検索するとわかる。

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「ブルックリン」「男前」だと

日本に向けのみだ

 

それだってお手本になるが

ぜひまず本物を知ってほしい。

 

そこでどんなものが使われるのか

どんな風においているのが

自分なりに観察する。

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その上で何を置くのか焦らず選択する。

少しずつ集めていったものを飾る。

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そうすれば自分自身も納得するし

「どうしよう!ダサい!」

なんてことは減っていくと思う。

 

そしたら捨てられる家具は減り

ゴミも減ってお金も貯まる。

 

ものとの付き合い見直しませんか

平成はよく言えば皆が手軽にインテリアを

楽しめるような空気感ができた時代だった。

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一方で物が溢れ安くて質の悪いものも生まれ

買い物に後悔する人が増えて時代でもあったと思う。

 

次は令和。

 

ものとの付き合い方を見つめ直し

あなたなりのスタイルを焦らず

作ってみませんか。

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もしインダストリアルが好きなら

ものを直したり変化を楽しんだり

長く付き合えるお部屋作りを。 

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自分の部屋をダサいなんて思わず

堂々と好きって言える人が増えますように。

 

ベア「インダストリアルって個性豊かだね」

ポニ「変化を楽しめるのもいいな」

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個性で変化と言えば

もっと個性的で未来を感じる

インテリアがあるよ!

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それはまた次回のお話。

 

☆続き:第5弾はスペースエイジ