前回はMS家にある椅子のメンテをしたよ。
今回のメインはサビ落とし。
でもね近くで見ると
問題はミケちゃんだ!
とにかくこの子をなんとかしなきゃ!
・サンドペーパーで磨く
・ピカール+スチールで磨く→クレ
・インパクトで研磨する
大事なのは
どの程度サビてるか?
あまり錆びていないのに
いきなりサンドペーパーで
削ると傷がつくだけ。
リペアの手間が増えてしまう。
リペアで大事なのは
元の良さを残しつつ
傷は最小限に
観察は最大限に行うこと。
程度をよく見てから
対応しよう。
さてミケちゃんのサビを
削ってみると…
茶色くなった!!
これは塗装の中まで
錆びているかなりのサビ…
本来はすべてバラして
綺麗にしたい!
でもこの子はサビが奥まで到達し
ネジが固まっている。
これを無理に外すと
ネジが破損する可能性あり。
というわけでこのまま
サビを落としていく。
大手術になりそう…
①サンドペーパーで削る
深いサビによって
ボコボコしているから
凹凸をなくそう。
400番で削って800番で整える。
②インパクトで研磨
インパクトに研磨ホイールを
つけてウィーン。
全体がサビサビだから
サンドペーパーの手作業だけで
やると大変!
凹凸をサンドペーパーで除いたら
こびりつきはインパクトで。
作業を効率化するのも大事。
③ピカールで磨く
凸凹がとれたら
本格的にサビを落とすよ。
スチールウールや粗いスポンジに
ピカールをつけてゴシゴシ。
狭い場所は古い歯ブラシで。
汚れが取れたら拭き取ろう。
これが…
こうなる!
塗装も剥がれるけど
あとで塗るから気にしない!
ちなみにピカールがなければ
歯磨き粉でもできる。
ペーストをつけて
研磨するということが
共通しているから。
ただしピカールの方が
仕上がりは綺麗。
あと磨いた後の
拭き取りはしっかりね。
④クレで落とせるものを落とす
クレをブシューして
見逃したサビを落とす
特に今回は解体しないから
ネジの部分は特に念入りに。
⑤脱脂:油を落とす
クレはサビを落として
滑りをよくする潤滑油。
だから塗装をする場合は
油を落とさないと綺麗に
のらない。
というわけで台所用洗剤と
スポンジでゴシゴシ。
油を落とす。
きっちり流したら
乾かすために放置!
⑥スプレー塗装
完全に乾いたら
スプレーでシュー!
スプレーをするときのポイントは
・風が吹かない場所で
・一定の距離をとって
・一定のリズムでふきかけること
⑦脚パーツ(グライズ)磨き
イームズチェアの脚のパーツを
グライズと言います。
ハーマンミラー社の
イームズチェアのグライズは
ファーストやセカンドなど
年代によって違いがあり。
こういうのもあれば
イームズ チェア 修理パーツ 交換部品 サード・エッフェル・ベース用 グライズ ...
こういうのも。
イームズ チェア 修理部品 交換パーツ 1970年代以降ねじ込み式 ラウンジチェ...
今回のミケちゃんはセカンド。
イームズ チェア 修理部品 交換パーツ セカンド・エッフェルベース用 グライズ ...
これも黒ずんでいるので
ピカールで同様に磨いておく。
キズがひどいから
そこまで綺麗にならないけど
できる範囲でやるのもまたリペア。
完成!!
サビサビだったのが…
サビがなくなって
黒みがはっきり!
脚のグライズをはめると
蘇ったミケちゃん!
今回のリペアは5時間の大手術…
(乾燥時間除く)
そのうち4時間くらいは
ひたすらサビを磨いていた…
それぐらい内に秘めた
サビを持っていた…
いくらリペア好きでも
ひたすら同じ作業って
結構しんどい…
でもね綺麗になって
輝きを取り戻したこの子を見ると
また頑張ろうって思うんだ。
君のことがまた好きになったよ
ミケちゃん。