最近「100均リメイク」「◯◯を使った収納術」
などの収納アイディアが流行っていますね。
Seriaではじめる かんたんDIY (主婦の友生活シリーズ)
嫁氏はああいうの全然思い浮かばないので
できる人のブログを見て感動する。
嫁氏できるのリメイクは
せいぜい前日の残り物のシチューを
ドリアにするぐらい…
シチューってごはんにかける以外
何か使えますか?
(シチューはごはんにかける派です)
ハウス シチューオンライス ビーフストロガノフ風ソース 144g×5個
さてその「リメイク」。
実はあの巨匠デザイナーも
やっていた。
アッキーレ・カスティリオーニ
By Source (WP:NFCC#4), Fair use, Link
Achille Castiglioni - Wikipedia
ピエール・ジャコモ・カスティリオーニ
By Giorgina Castiglioni - File:Pier Giacomo Castiglioni-Premiato.jpg, Public Domain, Link
Pier Giacomo Castiglioni - Wikipedia
カスティリオーニ兄弟。
笑顔が素敵な
おじいちゃんズ。
代表作は
アルコランプ
フロス アルコ フロアライト (FLY MEe)
展示場などによく置いてるあのデカイやつ。
ミッドセンチュリーインテリアの鉄板。
メッツァドロ
これはうちのミニチュアファミリー。
奇抜なデザインに見えるけど
デザインの多くは「日用雑貨」からきている。
メッツァドロ(メッザドロ)
ザノッタ メッザドロ (FLY MEe)
→元ネタはトラクターの座面。
ザノッタ セッラシート
ザノッタ sella (FLY MEe)
→元ネタはまんま自転車のサドル。
電話用の椅子。
足の部分が丸くなってるから
揺られながら座るとか…
不安定じゃないのかな?と思ったら
昔は壁付けの公衆電話に
こういうふうに使ってたそう。
Tavoli e sedie, imbottiti, letti e librerie Zanotta
図面入れ
これはリメイクっていうか
トイレットペーパーの芯まんま。
会議のときに図面をクルっと丸めて入れて配ったら
「折らずに収納できるなんてナイス!」
なんて評価されたとか。
まさにリメイクの達人!
彼らの発想はマルセル・デュシャンの手法
「Ready Made」からきている。
Ready Madeとは日常の既製品を
そのまま使うという手法。
デュシャンの代表作「泉」。
デュシャン NBS-J (タッシェン・ニューベーシック・アート・シリーズ)
ただの「便器を置いた」のではなく
彼は日用品を作品として「選択」し
作品として「新しく創造」した。
カスティリオーニおじいじゃんズは
この手法でメッザドロやセッラを生み出す。
では具体的にそのアイディアは
どうやって生まれたのか?
①ユーモア
写真からもビンビン伝わってくるように
アッキーレは面白おじいさん。
彼の名言にこんな言葉がある。
“There has to be an irony in
both the design and the objects.
I see around me a professional disease
of taking everything too seriously.
One of my secrets is to joke all the time.”
「デザインにもモノにも皮肉がなきゃぁな。
ワシはのう、なんでもかんでも本気に
取り合いすぎるプロがかかる病気を見てきた。
ワシの秘密の一つはのう
常にふざけていることじゃよ!
ファッファッファッ!」
(訳・嫁 Financial Times より引用)
メッツァドロは
トラクターを日常的に使う
労働者の象徴。
それをデザイナーズチェアに取り入れて
気取り屋たちにこう皮肉を込めた。
「お前らが賞賛するこの椅子はな
トラクターの座面じゃ!!
ファッファッファッ」
おじいちゃんブラックユーモア全開。
このユーモアが彼の作品に
惹きつけられる一因なのかもね。
②日常を観察して再考する
カスティリオーニおじいちゃんズのデザインは
0から生み出されたわけではない。
周りにある既製品を愛し
観察し研究し組み合わせ
デザインを生み出してきた。
セッラを生み出した背景について
こう言っている
「公衆電話をつかっているとき
動きたくもなるし、座りたくもなるし
何とも定まらんじゃろ?」
(訳・嫁 イタリアンアートソサイエティより引用
IASblog | By Costanza Beltrami Leading designer Achille...)
サドルや電話を使っている自分を観察し
「こんなんあったら便利じゃない?」
「おもしろくない?」から作品を考え
元々なかった新しいニーズを生み出した。
だから周りにあるものを
よく観察してみよう。
実は収納に使えるようなものや
会社の業績を上げるアイディアは
あなたのすぐそばにあるかもしれない。
とりあえずトイレットペーパーの芯は
レシート入れになるかもしれない!
いいアイディアが浮かぶときって
「ユーモア」や「再考」がある。
嫁氏は今までの仕事で何かを提案したり
企画したりすることを多くしてきた。
そこにはいつも
「なーんか面白いことないっかな♫」
という発想があった。
周りを見渡し使えそうなものがあれば
思いついたことを殴り書き。
例えば「英語表現」の授業で
習った文法やフレーズ定着のために
趣味でやってたボードゲームを取り入れる。
テレストレーション (Telestrations) 日本語版 ボードゲーム
100人くらいの前でプレゼンしたときは
自分も緊張をほぐしたかったので
面白イラストを入れて場を和ませたり。
「どうしたら面白い?」
「どうしたら楽しい?」
「どうしたら便利になる?」
「周りにあるものが使えるかもしれない」
そんな前向きな姿勢でブレインストーミングし
アイディアをよーく観察すれば
カスティリオーニのように
実は素敵なアイディアが隠れているかも。
でもシチューのリメイクは
いくらブレインストーミングしても
ドリア以外どうしても思い浮かばず…
誰か教えて下さい…