椅子が大好きな嫁氏は時々椅子本を
中古で手に入れます。
CASAの椅子特集(2003年)ゲット。
ポニーチェアのミニチュアつき。
ポニたんと呼ぼう。
本物はこんなにデカイ。
海洋堂さん作なので
細かいとこまで素晴らしい。
このポニーチェア有名なボールチェアを
デザインした人と同じデザイナー。
その人は現在85歳の現役おじいちゃん
デザイナーエーロ・アールニオ。
今日はそんな元気なおじいちゃんのお話。
フィンランド出身の
エーロ・アールニオ。
シンプルでポップ、斬新なデザインの
家具を数々デザイン。
ミッドセンチュリーやスペースエイジ好きには
たまらない名作チェアのデザイナー。
現在85歳ながら現役活躍中。
(casa特別版2003年より)
2017年はフィンランド独立100周年記念と
児童遊具会社のジャクエツさんがコラボ。
日本の子供たちのために
遊具までデザイン。
エーロ・アールニオ氏 オリジナル遊具|こども環境の未来をつくるジャクエツ
一家に一台欲しい。
「わしゃ、若い奴には負けんよ」
という声が聞こえてきそう。
ボールチェア
アマゾンに正規品発見。すごい値段。
コニャックチェア
ポニーチェア
ああモフモフしたい…
元々子供向けのデザイン
というわけでない。
ある海外企業では
会議室の椅子は全部これで、
これに座って会議するそう。
(casa特別版2003年に記述あり)
みなさんいいですか。
おじちゃんたちが真面目な顔して
ポニーに座ってモフモフしながら
「では、来期の経営戦略は…」
なんて話すんですよ?
なんて微笑ましい。
でも値段は微笑ましくない。
42万円…
タブルームでは「アデルタ取扱店準備中」
ってなっているけど日本でも買えるのか?
いやうちは買えないけど。
それから
パスティルチェア
ちなみにこれ、水に浮かぶ。
アールニオおじいちゃんは水辺が好きで
暖かい季節には泳いだり孫と魚釣りして過ごすとか。
そんなユーモラスで面白い名作の数々を
生み出してきたアールニオおじいちゃん。
一体どうやってアイディアを閃き
デザインしてるのか?
海外のインテリアサイトの
インタビューを参考に見てみよう
※引用元↓
シンガポールプレス
ドイツのインテリア雑誌
①アイデアは閃いたらもうとまらない
わしゃぁ、何でも早いんだ。
デザインするときもな。
世界一早い車ポルシェに
乗ってるぐらいだしのぅ。
時々、息するより早くデザインするんじゃ。
いいアイディアが思いついたら
スケッチと図面起こしは半日あればいい。
それをコピーして大工に送ってわしがデザインし続けられるような
モデルを彼らが作ってくれる。
全てが頭の中で作られて
電気のように流れているのさ。
わしの頭は絶えずネットワーク上にあってコンピュータよりよく動く。
考えをデザインすることは
わしにとっては一番早い方法なんじゃ。
② ひらめきは日常の中から
インスピレーションは自然とやってくる。
でもボールチェアは
"必要に迫られて"
徐々に進化した。
わしは妻と2人の子供のために
家具が必要だった。
わしの家にはテレビとベッドと本棚はあったが
テレビを見るための椅子がなかった。
いくつかデザインしたが
ボールチェアについては
そのとき思い浮かばなかった。
でもイメージしていたデザインはだんだん丸いものになっていったのだよ。
数ヶ月してわしはファイバーグラス(※)で
できたヨットに乗っていた。
※FRPのこと。イームズチェアや
住宅のベランダ、風呂に使われる。
その素材に触れるのは初めてで
おかげでイメージする椅子は
もっと丸くなったわい。
ファイバーグラスの最高の形はボールじゃ。
なぜなら最小の素材で最高の形ができる。
解決策はこれだ!と閃いた。
そのとき作った最初のプロトタイプは
まだわしの家にあるよ。
それ欲しい。
③アクロバティックな椅子の設計
じゃあボールチェアのデザインの仕方を
みせるとするかのう。
まず大きな紙のシートを広げて
鉛筆を取り出す。
わしはコンピュータは使わない。使うのは紙と鉛筆。
いつも1:1スケールで作るんじゃ。それ以下にはしない。
まず円を描こう。
普通のコンパスじゃ。
ソニック スーパーコンパス くるんパス 鉛筆用 青 SK-767-B
一番大きいコンパスでも
わしのデスクよりせまい円しか書けない。
じゃあどうすると思う?
ひもがいる。
そしてはじのほうに鉛筆をつける。
反対側には妻のピルコ。
彼女は円の真ん中に立つ。真ん中が一番大事だ。
そして椅子の円を描く。
テーブルより大きい円をな。
さらに紙を持ち上げて
リビングの反対側にある
後ろの引き戸に留める。
よっこらせっと。
わしがスツールに座ってひもの端を持ち反対側の鉛筆の先をピルコに渡す。
わしの頭の高さになるように壁の紙に印をつけるんじゃ。
これがわしのの椅子の高さの決め方だよ。低すぎず高すぎずちょうどいいんじゃ。
アクティブでエネルギッシュな
おじいちゃん。
椅子は原寸大でデザインとは!
そしてできる人のツール「紙とペン」。
彼のデザインの手法とアイディアの閃きは
彼の作品のようにシンプルで
ダイナミックで遊び心たっぷり。
若い頃から走り続けて今もなお
活躍し続けるアールニオおじいちゃん。
アイディアは彼のように閃くのは
難しいかもしれない。
でも年を取っても少年のように輝き
デザインし続けるおじいちゃんから
元気をもらった。
ちなみにおじいちゃんはデザインするときに
こんなことを考えているそう。
"Good design always makes people
content and happy,
and happy people tend to smile!"
良いデザインは常に
みんなを幸せにし満足させる
そして幸せな人はいつも笑顔じゃ。
おじいちゃんこれからも
元気に長生きしてね。
いつかポニーチェアの実物に
座りに行きモフモフしよう。